今晩は。津田マガキュレーションの時間です。
今日は、7月26日に出たばかりの津田マガVol.87についてのニュースをお送りします。
最初のニュースです。
津田大介さんが、ウンコを踏みました。
苗場で開かれているフジロックフェスティバルに参加するため、苗場プリンスホテルに宿泊していたメディアアクティビスト、有限会社ネオローグ代表の津田大介さんが、宿泊先の廊下で転々と残されていたウンコを踏み、履いていたクロックスを放棄する羽目になりました。
ここで津田大介さんにお話をうかがってみました。津田さん、大変でしたね。
いやしかし、考えようによってはこれは良い兆候なのかもしれませんよ。ただでさえ荒れ狂う天候に見舞われがちなフジロックですから、トラブルの種は尽きません。最近は普通にツイッターしてても炎上することが多くなってきた僕ですから、何か変な誤解から恨みを買って襲われたりするのも怖いと言えば怖い。そう考えると、ここで開始前夜に不幸収めをしたと考えれば前向きになれるというものです。むしろ、これがきっかけでお忍びで来ていた宇多田ヒカル
と偶然出会って恋に落ちるとか、夜にボードウォーク歩いていたら大事な思い出の品を落として困っている男性と遭遇して、一緒に探して俺がその思い出の品を見つけてあげたらそれがパズル&ドラゴンズで大当てして何百億円も稼いだ孫泰蔵で「ありがとうこのご恩は一生忘れません、あ、ところであなたは津田大介さんじゃありませんか、ポリタス知ってます。ポリタスのことはわたしに任せてください。スタッフ100人でも雇えるだけの資金援助をします!」なんていう、めちゃくちゃなラッキーがフジロック中に訪れる・・・
とどこまでもポジティブ前向きな津田大介さんでした。では次のコーナーへ。
◆次のコーナーは、このところ定番となった「ニュースの真相」から。コミュニティデザイナー、studio-L代表の
山崎亮さんへのインタビューです。聞き手は津田さんに加え、テレビ朝日アナウンサーの矢島悠子さん。
まず、コミュニティデザイナーとはどのようなものか?これについての山崎さんの説明はというと
山崎:地域の課題を、地域にいる人たちのつながりの力を高めることによって自分たちで乗り越える。そのお手伝いをすることを「コミュニティデザイナー」と呼んでいます。
今は、どこも地方は人口減をかかえ、商店街もシャッター通りが増えていますね。こうした過疎と地域の地盤沈下の問題に立ち向かい、助っ人の役割を果たすのが、コミュニティデザイナー。山崎さんの考える地域活性化とは?
山崎:地域活性化というと、必ず売上や利益がどれだけ上がったのか、人がたくさん来たのかといった話になりますが、そうではないんです。住人が元気になっていくのが活性化であって、アクションをひとつずつ起こしていけば地域が少しずつ良くなっていくと僕は思っています。
「モノをつくらずに人と人をつなげる仕組みをつくる」、それが山崎さんの考える「コミュニティデザイン」。海士町などその具体的な成功事例や、なぜこの仕事に興味を持つようになったカなどを、津田マガVol.87ではより細かく説明しています。
◆では、次のコーナーです。
シリコンバレーが米国の政治を動かす?──「FWD.US」と移民法改革のゆくえと題した『PERSICOPE』編集長の
佐久間裕美子さんのコラムです。
佐久間さんといえば、すでに津田マガのインタビューでもおなじみで、ビジュアルにこだわったウェブマガジンである
PERISCOPEのユニークなコンテンツに魅せられた方も多いのではないかと思います。
本来縁の薄かったシリコンバレーと政治の関係がこのところ急に密になってきているというのがその内容です。この傾向は、2010年頃から顕著になってきたようです。
SOPA(オンライン海賊行為防止法案)とPIPA(知的財産保護法案)など、IT業界の死活問題の法案を前に、看過できなくなり、大きな運動を引き起こし、廃案に追い込んだのは記憶に新しいところ。
IT業界が、政治の世界で発言力を行使できることを実感した最初の事象だったかもしれない。
津田マガVol.87では、フェイスブックのザッカーバーク氏による政治団体「
FWD.US(フォワード・ドット・ユーエス)」の立ち上げやその移民法とのからみなど、その後の事情を細かく伝えています。
◆では、次のコーナーです。津田大介さんとともにポリタスを立ち上げたエンジニアのマサヒコさんによるデータジャーナリズムのお話ですが、
「データ・ジャーナリズム・アワード2013」の受賞作7本がリンク先とともに紹介されています。
http://www.globaleditorsnetwork.org/dja/これがそれなわけですが、大体英文だし、登録しないと先へ進めない仕組みになっています。津田マガVol.87では登録なしに開ける個々のサイトへの直接リンクと日本語解説がありますので、興味がある方には大変重宝ではないかと思います。
◆では次のコーナーです。津田大介さんの
デジタル日記は7月19日から25日までの記録です。
先週も色々な出来事がありましたね。大忙しの津田さんであればなおさらのことです。ポリタスのスタートと並行して、津田マガ編集に追われる19日。ニコファーレに出演した21日はなにやら波乱含みの一日。日テレのNEWS ZERO出るの、出ないの。このクソ忙しいのに、はっきりしろよ、オラ。という津田さんの静かな怒りが伝わってきますね。
●まぁそれがテレビのやり方である、と知ってはいたけど、こんな失礼な話はないよね実際。あずまんなら即ぶち切れてツイートして200RTくらいされてるところです。
22日 池上さんの授業へ 24日 猪瀬ゆり子さんの告別式 25日 苗場スキー場へ出発と悲喜こもごもの毎日、やっぱりリアルタイムで、メディアの現場と時代の動きを実感できる「デジタル日記」はいいですね。
◆次は中国に関する
ふるまいよしこさんの記事です。最初に、Vol.85の読者の理解不足に釘を指していますね。ここは津田マガキュレーションでも、同じような理由でスキップしたのでぐさっとくる言葉です。
前回、今年のハーバード大学ニーマンフェロー に選ばれた『南方人物週刊』の楊瀟記者のお話を紹介したところ、「奨学金貰って留学する中国人記者のヒャッハー」的な話、という感想を目にしました。
「ヒャッハー」には間違いないのですが、ニーマンフェローに選ばれたことを「奨学金もらって留学」と書き換えられたことはちょっとショックでした。
ニーマンフェローがいかに真剣な切磋琢磨の場であるかを力説した後、ふるまいさんは
「中秘」という耳慣れない言葉を口にします。
一般にはその存在が知られない、「報道できない」ジャーナリスト集団「中秘」とは何か?その謎に包まれた活動とは?
え?何?それ?もっと知りたい、そう思われた方は津田マガVol.87をお読みください。
実際、これはVol.87でも飛びぬけて面白い記事なんですね。
◆次のコーナーは、
速水健朗さんの書評コーナーです。今回扱うのは、
池田純一さんの
『デザインするテクノロジー 情報加速社会が挑発する創造性』ですね。
ぱっと見、食指の動かないタイトルですが、こういうのは著者が決めてるんじゃなくて、編者のせいなんすよ、大体僕の本だって、勝手なタイトルをつけやがって…そんな愚痴から始める速水さんですが、聞いてみるとなかなか魅力的な本ですね。
その最初の切り口が、なんと、あの『ジュラシックパーク』の作者、
マイケル・クライトンというんですから。クライトン好きで、私も一時はまりました。『スフィア』とか『タイムライン』とか、いろいろ読みました。それを著者が「スティーブ・ジョブズの「カウンターパート」、つまり対応する相手」と位置づけてるあたり、ますます読みたくなりますね。
後半は、宇野常寛など同世代の評者へのライバル心を垣間見せるあたりも、なかなか楽しい書評となっています。
◆そして、最後のコーナーは、おなじみ
岡田ぱみゅぱみゅさんの『がんばれ!紙メディア!』です。
で、ここでとりあげる紙メディアは、なんと!
『自由民主』!『民主』!!『公明新聞』!!!なんじゃ、こりゃー。しかも、まともに政党紙の解説やっててですね。これが津田さんよりもわかりやすく、面白いわけですよ。これは、虹色の池上彰ですね。どうしても見たいという人に、ちょっとだけお見せしましょう。
要するに、いろいろやってるけど、いろいろやってるだけなのである。正直、どこかの悪徳コンサルか代理店にカネだけ取られてるんじゃないかと思うのだが、そもそもの話として「民主党のポスターにある民主党マークにスマホをかざし、民主くんを見たい人」なんか、おらんやろ……。もしいるとしたら、その人はもとより熱烈な民主党支持者だから、今さら囲い込まなくても良いと思うのだが……。まぁ、そんなこんなで、大変迷走した参院選だったのだなぁとうかがい知れる一紙である。
そんな虹色の池上彰、岡田ぱみゅぱみゅ先生の連載が読めるのは津田マガだけ!
というわけで、またお会いしましょうね。
さよなら、さよなら、さよなら。
(2013年7月28日25時48分)
津田マガキュレーション Vol.86津田マガキュレーション Vol.85津田大介公式サイト|津田マガ http://tsuda.ru/tsudamag/