つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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『情熱大陸 #978 「科学者・落合陽一」』スーパーダイジェスト

ver.1.06   

 

これは、2017年11月19日23時30分よりTBS系列で放映されたMBS『情熱大陸 #978「科学者・落合陽一」』のまとめです。文中は、一律敬称略です。

 

番組の字幕で省略された部分で復活させたものもありますが、前後の音声が不明瞭な部分は、リーダビリティを優先し、一部割愛しています。この記事は事情により、加筆・訂正されることがあります。

 

構成

大まかに言って次のように分けることができる。もちろん、便宜的な区分も少なくないが、最後に場所を表記した部分ははっきりと一つのグループに分かれる。

1.生活点描 (0:31-) 落合陽一のキャラクターを視聴者に理解してもらうため、印象的なカットを次々に羅列する形で紹介する。

2.筑波大学デジタルネイチャー研究室 (4:09-) 落合が主宰する研究室の日常の風景。【つくば】

3.超指向性スピーカー (6:22-) ゲームメーカーSEGA本社への開発製品の売り込み。その特徴が紹介される。【東京】

4、遠隔操縦 自動運転車椅子 (7:39-) 柏市の介護施設での車椅子の試用とモニタリング。【柏】

5.デジタルネイチャー (9:18-) 落合陽一の基本思想、デジタルネイチャーを語る。

6.ゲーム (10:25-) 大型モニターを買い、睡眠時間を削ってでもドラクエで遊ぶ落合の日常生活。

7.リンツ編 (11:29-) オーストリア、リンツでの「アルスエレクトロニカ フェスティバル」での落合のプレゼンと現地での生活。【リンツ】

8.生い立ちと父落合信彦(13:37-) 幼い頃のエピソードと印象的な父の言葉、影響の有無。

9.妻・美帆 (14:41-) 30歳の誕生日を祝う夫婦の会話となれそめの紹介。

10.網膜投影 (16:35-) 全体の山場ともなる最新の技術研究。完成にたどりつくまでの長い道のりがドキュメンタリータッチで語られる。【つくば】

11.イルカとのコミュニケーション (23:07-) まだ始まったばかりのその内容は未知数である。【沼津】

 

25分の中によくぞこれだけの情報を詰め込んだものだと感心するが、大きな欠落が二つある。

1.「魔法」を落合陽一の個人的な特技的に扱っているが、『魔法の世紀』によれば、20世紀が「映像の世紀」であるのに対し、21世紀は高度化した科学技術がブラックボックス化して、魔法のように見える「魔法の世紀」である。つまり、落合陽一がいようといまいと、21世紀の現在、魔法はコンピューターテクノロジーとともにすでにそこにある。

2.落合陽一は自身を科学者であると同時にメディア・アーティストとして位置づけている。つまり、単なるテクノロジーオンリー、科学オンリーの存在ではなく、テクノロジーとアートの双方にわたる活動領域を持った存在と位置づけている。

この二点は最初の単著『魔法の世紀』の基本思想であるので、番組がわかりやすさを優先し、単純化したのは残念な部分である。

 

Techinology&Arts

以下の6つないし7つのテクノロジー(およびアート)が紹介される。 銑は特にアート的な特性が強い。番組中では触れられていないが、それらは不可能と思われる願望をかなえるドラえもん的なディバイスであることがわかる。

 

Levitrope

(ドラえもん風に言えば、物を宙に浮かせたいな)

 

ーCGと思われるのすごい癪なんですけど、これ全部浮いているんです。

 

三次元音響浮揚

(音の変化を、物の動きで見てみたい)

Fairy Lights in Femtoseconds

(光で宙に絵を描き、触れてみたい)

超指向性スピーカー

(周囲に迷惑をかけず、ヘッドフォンなしで音楽やゲームを楽しみたい)

遠隔操縦 自動運転車椅子

(ヘルプする人がいなかったり、つきっきりにならなくても、本人の手足が不自由でも、自由に移動したい)

網膜投影 

(メガネやコンタクトを使わずに外の世界をクリアに見たい)

 

ー網膜投影系を組んでるんですよ。光源を直接見るタイプで見れるやつを作りたい。目ってレンズじゃないですか。レンズがあって網膜がありますよね。で、それをレンズの中央に光を合わせてそうするとレンズの厚み関係なくここにピントが合うんですよ。

 

А淵ぅ襯とのコミュニケーション)未完成

(イルカとも自由におしゃべりできるようになりたい)

 

People

 

 落合陽一

 

1987年9月16日東京六本木生まれ。陽一という名前は陽(プラス)と一(マイナス)にちなんで名づけられた。幼い頃から電子部品好きで、三歳のころ家中の電話をすべて分解し、叱られたことがある。中学校のころ、石井裕のSandscapeに触れて衝撃を受けたことが現在の落合の原点の一つとなっている。

 

ーこのたまらなさがヤバい。中学生のころのあこがれですよ。

 

ファッションは、ヨウジヤマモトの黒づくめの服で統一。筑波大学学長補佐・助教(12月より組織改編にともない、准教授)、ピクシーダストインダストリーズCEO(2017年11月現在)。

 

父・落合信彦

 

海外を飛び回り、ほとんど家にいなかった作家落合信彦。印象に残った言葉がいくつかある。

 

ーうちの親父結構あれですからね、マッチョですからね、言うことなすこと。「大した命じゃないんだ。燃え尽きるまでやれ」とかいろいろ良いフレーズがありますよ。「ニーチェを読まないやつとは話せねえ」みたいな感じとかね。

 

父親のようになりたいとは思わないが、作家になりたいと思ったこともあるし、今でも文章や本を書くのが好きな落合。

 

ーお父さんみたいになりたいと思った?

ーいや、ないねー。作家になりたいと思ってた時期はありましたよ。小説家とか。普通に文章書くの僕好きだからですよ。今でも本書くの好きだし。

 

 妻・美帆

 

2年前に出会い、1年前に結婚した二人。出会ったころの落合の印象はどのようなものだったのか。

 

ー初めて会ったときはなんかすごい孤独そうなさみしそうな人っていうか、小動物がおびえながら嵐のなかで闘っている感じに、なんかそういう風に見えたことを覚えています。

 

夫婦の会話はかみ合っているかという質問には。

 

ー難しいのに対応してる?

Y:対応してないです。

M:聞き流してる。半分聞き流してる。

 

落合陽一の言葉

 

無駄の排除 非効率なもの、無駄なものが嫌いであり、それらをいかに生活の中からカットするかをつねに考えているのが落合陽一である。

 

ー社会をどうしたいとかあんまりないけど、人類がやってきた圧倒的な無駄の排除、無駄なこと嫌いなのでなるべくやめたいんですよね。私は握手をしないといけないんだって言ってる政治家とか、握手をしないといけないのではなくて、あの、投票者から効率的に票を集めないといけないのでつまり握手をしないといけないわけではないんですよ。そういう感じ。それって「そもそもそうなの?」「何でだろう?」とか僕はそういうの考えるの好きですね。

 

食べ物 放映後、最も話題を集めたのが、食べ物に関してのトピック、とりわけカレーをストローで飲む落合の姿だった。

 

<カレー> カレーを飲む落合の姿は、冒頭と後半の二度紹介される。冒頭のカレーはトップバリュー(イオン系列の自社製ブランド)の辛口、後半のはボンカレーである。

 

ー結構おいしいよ。

ー具食べれないじゃないすか?

ー具は最後ガリガリやって。

 

<菓子> かさばる食べ物は研究を中断するし、時間をとる。したがって研究中の栄養補給は菓子が中心。特にグミ。

 

ー基本はお菓子ですよ。お菓子以外食わない。

 

つぶグミが箱ごと届いて喜ぶ落合。しかし、海外ではそうはいかない。

 

ー海外来るとグミがあんまり売ってないからだいたいチョコレートになるんだよね。

 

この2、3年の写真の変化に気づいた人も多いが、眠くならないように食事を工夫するとどうしても痩せてしまう。

 

ーあんまり食べると眠くなって作業できないんだよね。なるべくお腹がいっぱいにならないくらい。だからどんどん痩せていってる。昔もうちょい丸っこかった。

 

<寿司> 研究室の学生のために出前で寿司をとる落合。なぜピザでなくて寿司がよいのか。

 

ーすし超いい。ピザとかだと結構グータラするんです。寿司出して普通に十分かからずに全部食う。

 

<ハマグリ> そして、30歳の誕生日の美帆夫人と会食でとったハマグリを複雑性のきわみと語る。

 

ー複雑性の極みだね。わかる? 人間を頭からケツまで食ったら複雑じゃん。

ーうん。

ーアユもそうじゃん。ハマグリもそうだよ。

ーうん、全部食べてる。

ー特定の肉だけ集めて食うのはそんなに複雑じゃないじゃん。

 

ゲーム たとえ睡眠時間が4時間を切ろうと、ドラクエなどのゲームは精神の疲れを取るためにはやるべきものらしい。

 

ー睡眠時間をけずってもやるべきものですか?

ー当たり前です。俺にとっては肉体的疲労よりも精神的疲労の方が重要だからね。

 

だが、途中で寝落ちしてしまうことが多い。

 

ユーレカ アルキメデスは解けなかった問いの答えが浮かんだときに、ユーレカ(わかった)と声を上げたが、落合陽一も同じだ。ちなみにユリイカ(青土社の雑誌)も、エウレカ(アニメーション)も同じEurekaから来ている。

 

ーそれだ!分かった! ひらめいた!

 

そして、アイデアが実用化のメドがついたときにも同じような声を上げる。

 

ーできた! あー、できた、できた、できた。 できたー、長かったー。

 

一瞬、全能感で満たされる。

 

ーこれはねー、うれしいんですよ。これたぶん世界でおれしか知らないからな。人類で僕しか知らないんですよ。

 

だが、ネオフィリア(新しいもの好き)の宿命ですぐに意識が切り替わる。

 

ーただね、分かるともうどうでも良くなります。あー、あーすっきりした。

 

研究者の孤独 だが、そこに行き着くまでは孤独な時間が続く。

 

ー話しながら作業する?

ーよくしゃべってます。光学回路と会話しながら。超孤独ですよ。

 

デジタルネイチャー デジタルネイチャー(計算機自然)は、「魔法の世紀」と並ぶ落合陽一の主要概念だ。

 

ー僕は、今ですね、どうやったら20世紀の今まで我々が標準化して統一化したような世界観をアップデートできるかってことをあらゆるところで挑戦しています。まあ、デジタルネイチャー、計算機による自然とか、人間を抜いて自然で、アウトプットにつながるところまで作っていけるんじゃないかと思っているわけです。

 

そして、デジタルネイチャーと日本の相性は悪くないとも落合は言う。

 

ー最後はどんだけ機械のことを人類が嫌いになるかっていう話になるんですけど、日本人は割と機械のこと好きだから大丈夫。自動ドアも好きだし、ウォシュレットも好きだしみたいな。自然に対してそれがデジタルかデジタルでないかはあんまり気にしないからデジタルでも大丈夫なんですよ、多分。

 

『情熱大陸 #978「科学者・落合陽一」』は11月26日22時59分まで以下のサイトで視聴可能。

 

情熱大陸|民間公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」 終了しました。

 

落合陽一の研究内容についてさらに詳しく知りたい方は、「落合陽一デジタルネイチャー研究室」と落合が代表を務める「ピクシーダストテクノロジーズ」のサイトをあわせてご覧ください。

 

関連リンク

 落合陽一デジタルネイチャー研究室 (Digital Nature Group)

 ピクシーダストテクノロジーズ(Pixie Dust Technologies) 

 X DIVERSITY(クロスダイバーシティ)

 The World Technology Network(英文)

 アルスエレクトロニカ Ars Electronica(日本語)

 Ars Electronica Festival(英文)

   Tangible Media Group  Sandscape (MIT Media Lab)(英文)

 伊豆・三津シーパラダイス

 


 

落合陽一の著作

<単著> 

『魔法の世紀』(PLANETS)2015/11/27

レビュー

 

『これからの世界をつくる仲間たちへ』(小学館) 2016/ 3/28  

レビュー

 

超AI時代の生存戦略 ―― シンギュラリティ<2040年代>に備える34のリスト』(大和書房)2017/3/18

レビュー

 

『日本再興戦略』(幻冬舎)2018/1/31

レビュー

 

『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』(PLANETS)  2018/6/15

 

レビュー

 

<共著>

静かなる革命へのブループリント: この国の未来をつくる7つの対話(河出書房新社) 2014/6/25

 

堀江貴文・落合陽一『10年後の仕事図鑑』(SBクリエイティブ)2018/04/06

レビュー

 

落合陽一・清水高志・上妻世海『脱近代宣言』2018/08/15 発売予定

 

<雑誌&ムック>

『未来回路3.0 ムック』(未来回路製作所)2011/6/12

 

『ケトルVOL.19(太田出版) 2014/6/14

 

PLANETS vol.9 東京2020 オルタナティブ・オリンピック・プロジェクト』(PLANETS) 2015/1/31

 

『AXIS(アクシス) Vol.180』(アクシス) (2016/3/1)

 

『Dime 2016年6月号』2016/4/16

 

『LIGARE vol.27 未来の人とクルマの関係は-現代の魔法使い落合陽一氏に聞く』2016/5/31

 

『アエラ 2017年3月6日増大号』(朝日新聞出版)2017/2/27

(現代の肖像:落合陽一)

 

『アレVol.1Kindle版 (アレ★Club) 2017/10/21

 

『経済界 2018年4月号』(経済界)2018/2/22

(スペシャルインタビュー:

「ドラスティックな変化の中で「本質」をどうとらえるか」--落合陽一 メディアアーティスト)

 

『NewsPicks Magazine Summer 2018 Vol.1』(2018/06/20)

(巻頭インタビュー:落合陽一「日本文化復興戦略」)

レビュー

 

『子供の科学 2018年 08 月号』[特大号 付録付き]

(“現代の魔法使い"と呼ばれる研究者 落合陽一先生スペシャルインタビュー)

<Audible>

『イノベーターズ・トーク 03 世界を変えるテクノロジ』Audible版 2017/5/10

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