つぶやきコミューン

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甲斐谷忍『無敵の人 4』

JUGEMテーマ:自分が読んだ本 文中敬称略

 

 

この第4巻で、甲斐谷忍『無敵の人』は完結する。

 

第2巻のレビューで書いたように、『無敵の人』

 

 引きこもりの天才麻雀少年邑田瑞樹(むらたみずき)の無敵の活躍ぶりを、友人としてサポートしながら、瑞樹が人間らしい感情を取り戻す手助けをする園川順平の視点から描いた麻雀漫画。いかにして、様々な策略をめぐらせたり、特殊能力を持ったりする強敵を瑞樹が打ち砕くか、そしていかにして彼が失った感情を取り戻すかという二重のテーマを持っている。

 

1巻や3巻のレビューでは別のアングルの分析も入っているが、4巻まで読み通すと『無敵の人』のテーマは以上に要約される。つまり、第4巻での焦点は、はたしてMこと瑞樹は心を取り戻すのか。そして瑞樹は最後まで勝ち続けるのか、という二点に尽きる。

 

3巻において、トーカンを破って歴代麻雀仙最強決定トーナメントに優勝した瑞樹。彼は、トーカンに対して、その理由を解き明かす。

 

だが、それでも瑞樹の強さがイカサマだと疑われている間に減った雀仙ファンは戻ってきていない。呼び戻してプラマイゼロになるまで戦い続けるようにと社長の北条は言うのであった。そこで、北条が次なる相手として指名したのが、アンケートで瑞樹よりも強いとされる鬼崎剣(きざきけん)だった。一年半前に彗星のごとく現れた鬼崎はプロの三冠王として、アマチュアの人間とは比べ物にならない死地をくぐりぬけ、際立った強さを持っており、そのあまりの強さに順平はおののく。ひょっとしたら、今の瑞樹では勝てないのではないか。

 

そこで、瑞樹との再戦を受け入れる代わりに、トーカンに脳科学を利用したテクニックの一部を瑞樹に伝授するよう、順平は交渉し、トーカンもこの申し出を受諾する。

 

しかし、その背後には、しだいに心を取り戻しつつある今の瑞樹になら、手の内が読めるので次回は間違いなく勝てるとのトーカンの読みがあった。

 

はたして、瑞樹と鬼崎剣との対戦の結果は?

 

そして、瑞樹とトーカンの再戦の結果は?

 

第4巻の後半で、物語は思いがけない方向へと進み、読者もあっと驚く結末を迎えることになる。けれども、それは作者のとっさの思いつきなどではなく、初めから予定された結末であるにちがいない。というのも、その鍵は、最初に引用した3行の中に隠されているからである。

 Kindle版

 

関連ページ:

甲斐谷忍『無敵の人 3』

甲斐谷忍『無敵の人 2』
甲斐谷忍『無敵の人 1』 

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