つぶやきコミューン

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松井優征『暗殺教室 16』
JUGEMテーマ:自分が読んだ本  文中敬称略



松井優征『暗殺教室 16』では、いよいよ殺せんせーの正体が明かされます。

今までも何度か、科学実験の失敗で現在の姿になったこと、かつては若いイケメンの男であったこと、そして若い女性との約束を果たすために3年E組にやって来たことまでは、あちこちの巻で暗示されていました。

しかし、今回は生徒たちの前で、すべての秘密が洗いざらい明かされます。

かつて人間であった殺せんせー、それがなぜ今のような姿になったのか?

月を吹き飛ばし、そして来年の3月には地球も爆破してしまうのはなぜか?

そしてどんな約束を女性と行った結果、3年E組にやってきたのかに至るまで。

そう、殺せんせーは、かつて「死神」と呼ばれる腕利きの殺し屋でした。

それがすべてを伝えようとした弟子の裏切りに遭って、囚われの身になり、人体実験が行われます。それは人間の身体の中で反物質を生成させるという実験でした。

やがて、彼の身に変化が生じ、手に負えなくなった時に、その観察係に選ばれたのが、3年E組の担任、雪村あぐり、E組の生徒の一人茅野カエデの姉だったのです。

いつしか話し相手として、親密な関係になる2人でしたが、一年が経つころに、悲劇が訪れます。それは…

殺し屋と女教師の間に芽生えた、聞くも涙、語るも涙の恋物語、その行方はいかに?

そして、真実を聞いた3年E組の生徒たちの心に生じたものは一体?

触手が彼に
聞いてきた

”どう
なりたいのか”を

彼は答えた

……弱く
なりたい

弱点だらけで

思わず
殺したくなる程
親しみやすく

この触手に触れる
どんな弱いものも
感じ取れ

守れ
導く

…そんな生物に
そんな教師に

の言葉は涙なしには読めません。100パーセント断言してよい事ですが、『暗殺教室
 16』
は、作者松井優征が画力の粋を尽くした、空前絶後の感動巻なのです。

関連ページ:
松井優征『暗殺教室 15』
松井優征『暗殺教室 14』
松井優征『暗殺教室 11』
松井優征『暗殺教室 9』 
松井優征『暗殺教室 8』
松井優征『暗殺教室 6』
松井優征『暗殺教室 5』
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