つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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三部けい『僕だけがいない街 6』
JUGEMテーマ:自分が読んだ本  文中敬称略
やはり、犯人はあの人だった!だが、犯人の先回りをして、犯行の邪魔をしていることに気づかれてしまった悟に魔の手が迫る。かろうじて一命をとりとめたものの、意識を取り戻すと再び大人になっていた。そして、過去に関して思い出せない部分があった。そう、再上映(リバイバル)の記憶も、犯人の顔も見失ったまま、またしても別の世界へと悟は投げ出されるのである。


三部けい『僕だけがいない街 6』では、もはや過去をやり直すという特殊能力により再上映(リバイバル)を繰り返すことはないけれど、別のかたちで子供と大人の世界を藤沼悟は行き来します。そう、リバイバルで飛んだ過去の世界でそのまま時間を過ごしてしまうのです。

その間に何があったのか、悟には思い出せません。ただ、大人になったクラスメートの小林賢也の話から、どうやら何かの事件の犯人を追い詰めたらしいこと、そしてその後車ともども冬の水中へと投げ出され、十数年の間眠り続けたことだけでした。

確かに未来は変わった。本来誘拐殺人犯によって殺されるはずだった雛月加代杉田広美も死なないで済んだ。けれども、それは悟の過去の記憶も、犯人の手がかりも見失うという代償を払ってのことでした。

しかし、そんな悟も未来に一人ぼっちで置かれたわけではありません。

ずっと看病していた母親、そして健太や彼が歴史を変えることで救われたらしいクラスメートのサポートあっての現在だったことを悟は知るのでした。

意識が戻ったということを真犯人が知るなら、きっと悟は再び命を狙われることになるでしょう。しかも、彼は真犯人の顔を忘れてしまっている。そもそも彼が阻止した他の事件そのものが起こっていないのですから、手がかりもつかみようがありません。

ゲームはリセットされ、新しいルールのもとで、再び犯人とのたたかいが始まります。しかし、再上映(リバイバル)を繰り返してきた悟にあったアドバンテージは失われ、今度はハンディキャップを抱えるという条件で。

繰り返された過去から現在までの記憶、そして犯人の手がかり、それを取り戻すことが悟にできるのでしょうか?そして犯人とのたたかいに勝利することができるのでしょうか?

不安をかかえたまま、新しいルールの元に置かれるのは、悟だけでなく、読者も同じ、相変わらずハラハラドキドキが止まらない『僕だけがいない街』です。

関連ページ:
三部けい『僕だけがいない街 5』
三部けい『僕だけがいない街 4』
三部けい『僕だけがいない街 3』
三部けい『僕だけがいない街 2』
三部けい『僕だけがいない街 1』
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