つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
<< July 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
@kamiyamasahiko
MOBILE
qrcode
PROFILE
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 12』
JUGEMテーマ:自分が読んだ本 文中敬称略



荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 12』は、エゾノーに再びめぐって来た春から始まる。馬術部希望のエゾノー受験生を見て、八軒勇吾は一年前の自分の姿を重ね合わせる。勇吾が考えている起業は、その企画書が未だ出資を頼んだ父親のOKが得られず、ダメ出しされてばかりいた。雲をつかむような計画は、宙に浮いたままだった。

しかし、卒業し、就職できないでいるかつての馬術部長大川進英の連れてきた一匹のバークシャー豚が、その流れを変え、計画は一気に具体化し始める。「元ぶちょー」と名づけられたその黒豚を食べてしまうのではなく、増やすための繁殖豚とする、そしてそれを放牧で育てる。そのために、御影アキの実家の土地や小屋を利用させてもらう。そして、キャリア的には空白だが、器用でなんでも具体的なかたちを与えてしまう大川を社長に据えた会社をつくろうとするのである。

大川先輩は
仕事を与えとけば
まともな人なんだ!

一向に距離の詰まらない勇吾とアキの関係は、周囲からも絶好のツッコミの的となる。そんなアキに、次期部長候補の声がかかった。受験勉強でそれどころではないと、断ろうとするアキだったが…

さらに、エゾノーを中退した駒場一郎も、将来の進路に悩んでいた。家族会議で、母親の前で、自分の牧場がほしいと言う一郎だったが、このままバイト生活を続けても埒があかず、一念発起して、何かを起こそうとする。だが、何を?

銀の匙ー生活を立てることの困難を、十代後半にして経験する若者たち、そのバラバラの点が一つの線となり、まとまり始める。Take off ―独立に向けての、苦闘のピークが、楽しく希望豊かに描かれるのが、『銀の匙 Silver Spoon 12』なのである。

関連ページ:
荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 11』 
荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 10』
荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 9』
荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 8』
コメント
コメントする









 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://mkamiya.jugem.jp/trackback/358
 

(C) 2017 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.