つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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森繁拓真『となりの関くん 1』
JUGEMテーマ:自分が読んだ本   文中敬称略



以前から気になり時々立ち読みでチェックしていた森繁拓真『となりの関くん 』(メディアファクトリー)ですが、思い切って1巻を買って読んでみました。この作品は、『坂本ですが』同様、学校を舞台にしたネタ漫画なんですが、想像以上に面白いです。その発想の自由度、想像力の限りを尽くすオタクの世界が素晴らしいです。吹き出さないにせよ、思わず読んでニタニタしてしまうこと請け合いですから、電車の中や喫茶店などで読むのは要注意の漫画です。

[第1巻のあらすじ]
私、横井の隣の関くんは、授業中いつも何かをして遊んでいます。それは、消しゴムを使ったドミノ倒しだったり、将棋だったりするのですが、思わず気を取られて、はらはらドキドキしてしまいます。そして、悲鳴を上げそうになり、立ち上がったところを先生に見られ、私はしかられてしまいます。でも、関くんの方はお咎めなし。これって不公平じゃありませんか。そんな毎日の繰り返しで、私は授業の内容が頭に入らなくなってしまいます。

将棋に続いて、関くんが夢中になったのは、机磨き、棒倒し、囲碁。マニアックの限りを尽くすかと思えば、囲碁も将棋もルール無視で、自分勝手な世界を作り上げてしまいます。しかし、しだいにゲームの世界を超えて、猫まで持ち込むようになったので、猫好きの私は気が気でなく、何とか猫に取り入ろうとするのですが、あえなく敗退。ミイラ取りがミイラになるように、私もいつしか関くんの不思議な世界へと引き込まれるのでした。

関くんが自分の机の上の小さな世界にとどまっていると思ったら大間違い。時にはクラス全体を巻き込んで、郵便屋さんをしたり、グラウンドに実物大の交通標識を描いたりもします。やりたい放題の関くんの前に、私はいつもやられっぱなしなのですが、そんな関くんの前に天敵が現れました。何事も緻密な計画に基づいて行動する関くんとは対照的に、思いつきで動き、人を困らせる宇沢くんです。なんと彼は関くんのやっているコックリさんの中に割り込んで・・・


こんな風に関くんの暴走はとどまるところを知りません。毎回新しい遊びネタを考える作者も本当に大変だと思います。しかし、多くの子供がコンピューターゲームでしか遊ばなくなった時代に、手作りの遊びネタを次から次へと提供してくれるこの漫画は、ある意味とても教育的だと思います。成人した人間として、かつての遊びの世界を追体験するもよし、自分の子供に手作りの遊びネタを伝授するテキストとするもよし。『となりの関くん』が素晴らしいのは、単にオタクの世界を極めたデータベース漫画であるだけでなく、この反時代性にあると言えるでしょう。


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