つぶやきコミューン

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諌山創『進撃の巨人 12』
JUGEMテーマ:自分が読んだ本 文中敬称略




1.諌山創『進撃の巨人』は、この12巻で佳境に入ります。

調査兵団から離脱したライナーベルトルトによって囚われたエレンユミル

ライナー同様、巨人への変身能力を持つ二人だったが、負傷から回復できない状態では巨人への変身もままならなかったのだ。

人類の存亡を賭けて、何とかエレンの救出をはかるために彼らを追う調査兵団、そのなかにはミカサアルミンにまじりクリスタの姿もあった。

クリスタには、別の名前があり、巨人たちの謎の鍵を握っているらしく、彼女との再会にユミルはこだわり、ライナーたちを説得しようとする。

いよいよ調査兵団が追いついたと思うころに、向こう側から巨人たちの群れが現れた。

かくしてエレンを取り戻そうとする調査兵団と、クリスタを連れ去ろうとするライナーたち、そして無差別に襲いかかる巨人たちの三つ巴の壮絶な戦いが始まる。

巨人たちの中には、かつてエレンの母親の命を奪った巨人の姿もあった。それを目の前にしたエレンの選択は?そして、クリスタの正体は?

さらにライナーたちが口にする「座標」とは?

謎が謎を呼ぶ中で、かつてない活劇の世界が始まる…

2.『進撃の巨人』も、巻数を重ねるにつれて、作者の画力も向上して、いろいろなシーンの描き方も説得力を増すようになってきました。まだ、調査兵団と巨人のバトルのシーンでは、何度も見返さないと意味のよくわからない絵があったりするのですが、それは現実的にありえないシーンを愚直に描こうとする作者の挑戦と考えることにしています。漫画的なテクニックに逃げることなく、とにかく不安定な構図もビジュアルに描ききろうとする、それがこの諌山創の特質の一つではないでしょうか。

他方、人間によって仕組まれた計画という設定が表に出るにつれて、最初の不条理な世界のあり方へ抵抗という世界観が、陰謀論的世界観へと変質してしまったのは、いささか残念な点でもあります。どこかしらエヴァンゲリオンの影響を隠せない『進撃の巨人』ですが、それなしにはこうした長編化も最後の大団円も不可能なのかもしれません。
   
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