つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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今月買った本(2018年5月)5月31日更新

文中敬称略

 

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5月31日

 

堀尾省太『ゴールデンゴールド 4』 Kindle版 2018/5/23

瀬戸内海に浮かぶ小島を舞台にした悪夢的なファンタジーです。金色の地蔵のようなフクノカミの行く先の家が急に金回りがよくなり、婆さんはコンビニだけでなく、民宿まで立ち上げ大繁盛。それにあやかろうと群がる人々の欲望、さらにフクノカミを手に入れようとする人々の暗躍とどんどんおかしな方へと向かってゆきます。不気味で得体の知れないフクノカミは何をしようと謀っているのでしょう。

 

島本和彦『アオイホノオ 19』Kindle版 2018/05/11

作者の自伝的な漫画ですが、感情の起伏を大げさに表現した台詞回しが特徴的です。晴れて、雁屋哲の原作をもらい連載マンガを描き出した炎尾燃(ホノオモユル)ですが、編集にはその手抜きを見抜かれます。バイクの作画のごまかしを指摘されたホノオは資料としてバイクの実物を手に入れようと考えるのですが…

 

 

5月26日

 

いずれも5月25日から始まったセール対象本(PHP研究所フェア(〜5/31)ノンフィクションフェア(〜6/7)です。

 

猪瀬直樹、磯田道史『明治維新で変わらなかった日本の核心』(PHP新書)Kindle版

明治維新で大きく変わったという日本の通説を疑い、表層の変化の下に温存された深層の部分にメスを入れた本です。猪瀬直樹の本領は、やはり政治家ではなく、日本の近現代史に関する著作で、日本の近現代を語るとなれば、好むと好まざるとにかかわらず、そこは避けて通れないでしょう。日本の近代化の神話を疑い、日本の歴史全体を見直すのによい本だと思います。

 

 

津田大介、日比嘉高『「ポスト真実」の時代「信じたいウソ」が「事実」に勝る世界をどう生き抜くか』(祥伝社)Kindle版

日本だけでなく、世界全体を支配する風潮、不都合な真実よりも、気持ちいい嘘の方が好まれるSNS時代をいかに生きるのか。世界と日本の政治、インターネット環境、文学作品、ニュース報道など様々な角度から時代を分析した本です。正しいメディアリテラシーを身につけ、自分だけはフェイクニュースやデマに流されないようにしよう以外の結論が見えにくいですが、どこまで目から鱗の情報を拾えているかポイントでしょう。

 

 

5月23日

 

白井カイウ、出水ぽすか『約束のネバーランド』Kindle版 3〜8巻

1,2は試し読みで読んでいたのですが、やはり先が知りたくなって一気に既刊すべてを制覇しました。育てられた施設の母親代わりが実は、いけにえにするための子どもを育てる飼育係だったという恐ろしい設定です。やはり、舞台が施設の中にとどまる前半部分が恐ろしさが格別で、舞台が外に移ると怪物と戦うRPG的なファンタジーとなり、当初の『ヘンゼルとグレーテル』的なダークな恐ろしさもやわらぐようです。やはり、一番怖いのは人間の笑顔の下に隠された悪意ではないでしょうか。

 

 

かっぴー、nifuni『左ききのエレン 3』Kindle版

クリエイティブ業界を描いたかっぴーの漫画のリメイク版。10年の歳月をはさんで学生時代と社会人の時代が交互に描かれます。

3では朝倉光一が慕っていた上司の神谷が会社を去り、光一は柳の下で働くことに。このあたりのよくあるモヤモヤ感を描いた部分が秀逸です。

 

5月17日

 

小飼弾『本で遊ぶ 働くほど負ける時代の読書術』(朝日文庫)2018/4/6

小飼弾久々の読書本です(実際は『本を読んだら、自分を読め』の増補改訂版)。著者の読書本は、書籍のリストや個々の本の解説が多く、何時間かであっさり読み切れたのですが、こちらはぎっしり活字が詰まった読書談義となっています。ただ、横文字を外し、平易な言葉を選ぶと、本の読み方や読書の効用に関しては、成毛眞や出口治明などヘビーな読書家と同様の既視感のある主張になってしまうようです。

 

猪ノ谷言葉『ランウェイで笑って 5』 2018/5/17

ファッション界を舞台にしたデザイナー志望の少年とパリコレのモデルをめざす少女のダブル成長物語です。都村育人は一次予選の課題にパジャマを出品、しかし若手の天才綾野遠には資金不足を見抜かれ、藤戸千雪はやっとのことで手に入れた仕事の現場で自分の身長不足の壁にぶつかり、とそれぞれの弱点がクローズアップされます。そんな千雪の前に現れたのは180センチと長身の長谷川心でした。

 

5月13日

 

ONE、村田雄介『ワンパンマン 16』Kindle版 2018/4/4

あまりに強すぎて敵をワンパンチで相手を倒してしまうヒーロー、ワンパンマンことサイタマ。今回は、次々にヒーローを突け狙うヒーロー狩りガロウが話の中心です。ヒーローたちに追い詰められながらも、手強く倒れないヒーロー狩りの前に現れたのは、ワンパンマンの弟子ジュノス。でも人数を頼むヒーローたちのやり方が気持ちよくないので、いつの間にかヒーロー狩りの方を応援したい気持ちにさせられます。いったい、正義って何でしょう。

 

5月11日

 

田中芳樹、荒川弘『アルスラーン戦記 9』Kindle版

臣下と敵国によって祖国を追われた王子アルスラーンの祖国再興の物語です。シンドゥラでのお家騒動で、ラジェンドラに加勢して勝利を収めたアルスラーンたちは、ラジェンドラの与えた兵とパルスに向かいますが、そこには陰謀が仕組まれているのでした。他方、バルスの王都エクバターナを支配するルシタニアのイノケンティスは、勢力を伸ばしてきた大司教ボダンと配下の騎士団を叩くために、銀仮面卿ことヒルメスの力を借りようとします。権謀術数が渦巻く中で、アルスラーンたちの運命はいかに?

 

二ノ宮知子『七つ屋志のぶの宝石匣 7』Kindle版

宝石のオーラを見抜く不思議な能力を持った質屋の娘、倉田志のぶを主人公とした物語。志のぶは高校の学園祭で、猫カフェをやることになるのですが、そこへ「婚約者」の顕定とジュエリーデザイナーの鷹臣のイケメンコンビが来るということで、大慌て。さらに、さまざまな場所で宝石を目にしては、その真偽を口にしてしまうため、いつしか彼女の周辺にはその能力を当てにした人々が次々に現れるようになります。

 

杉基イクラ『VARIANTE』Kindle版 1,2

この日から始まったKADOKAWAの75%OFFセールの対象となり、157円ということで買ってみました。細田守の『サマーウォーズ』のコミカライズを手がけ、今は『ナナマルサンバツ』もアニメ化され人気漫画家となった杉基イクラの2004〜2006年の作品です。今よりも、シリアスなタッチで、ストーリーはいわば少女版の『寄生獣』。主人公のアイコは、最初に両親を失ったり、自らの怪物化した左手の暴走で友人を死なせてしまうなど、悲劇的なスタートを切りますが、居場所を見つけるために、彼女を利用しようとする国の組織のサポートを受けながら、キマイラと戦うことを選択します。

 

5月10日

 

猿渡哲也『TOUGH 龍を継ぐ男 8』Kindle版

格闘技漫画『高校鉄拳伝 TOUGH』『TOUGH』につぐ最新シリーズ。主人公は前の2シリーズで最強の悪役だった鬼龍の息子龍星。前の2シリーズであったキー坊こと宮沢熹一は、鬼龍を倒しその後釜に座るかたちで、悪役になり、父親の静虎とも対立という構図です。鬼龍の落し種は一人ではなく、次々に現れ、龍星やその周辺の格闘家とバトルを繰り広げる展開となります。

 

5月9日

 

岸政彦『はじめての沖縄』(新曜社)

若き日から「沖縄熱」にとりつかれた社会学者岸政彦による沖縄論。社会学者として沖縄をテーマにし、沖縄の人びとの話を聞き取りながらも、「ナイチャー」である著者が「沖縄」に ついて語りうる言葉を探し続けて暗中模索の日々がつづられます。

 

『経済界 2018年4月号』(経済界)

「2025年の未来予想図」が特集ですが、記事の一つとして、落合陽一のインタビューが収録されているので購入。内容はAIと雇用や介護の問題、仮想通貨の問題、2025年の労働問題、と『日本再興戦略』や『10年後の仕事図鑑』とほぼ同様の内容。表紙も落合陽一ですが、あまり修正を加えず寝不足で疲れたリアルな写真は好感が持てます。

 

5月6日

 

岸政彦、石岡丈昇、丸山里見『質的社会調査の方法 他者の合理性の理解社会学』(有斐閣ストゥディア)

『断片的なものの社会学』や『街の人生』など、不思議な魅力を持った文章の書き手である社会学者岸政彦と仲間たちが、フィールドワークなど社会学の他者を理解する方法を全公開した異色の学術書です。

 

武田双雲『誰でもカンタン!「いい字」が書ける 早雲流二〇の極意』(ちくま新書)

「いい字」とは必ずしも上手な字ではない。では、どのような文字が「いい字」なのか、どうすれば書けるのかを、人気ナンバーワンの書道家、武田双雲が解説します。

 

道尾秀介『透明カメレオン』(角川文庫)

ラジオのパーソナリティでリスナーを魅了する男は、実は冴えない容姿。そんな彼が美女の犯罪計画に巻き込まれながら、彼女に惹かれてゆくというエンタメ小説です。

 

堀江貴文、真鍋昌平『属さない勇気 〜まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」生き方改革〜』Kindle版

『バカは最強の法則』と同じ、ホリエモンとウシジマくんのコラボによる、コミック解説型ビジネス書。中の解説マンガは真鍋昌平ではなく、松本祐介という若手マンガ家によるもので毒気の少ないSDタッチ。本家の絵は引用のみです。今回はテレビ局の女性が主人公。周囲に仕掛けられた罠を避けながら、ブラックな職場環境からいかに自由になるかを堀江貴文の視点で解説します。

 

5月4日

 

石井いさみ『750ライダー』1〜50 Kindle版

全50巻450円という破格のセールで購入(コミックの新刊一冊分の値段)。『750(ナナハン)ライダー』は1975年から1985年にかけてヒットしたオートバイ乗りの少年、早川光を主人公にした青春物語。爽やかなイケメンで、正義感の強い主人公と、ロングヘアで品行方正なヒロインの委員長という設定で、オートバイ乗り=暴走族という固定観念を覆した傑作です。

 

 

5月3日

 

三部けい『夢で見たあの子のために 2』Kindle版

『僕だけがいない街』の三部けいの最新作、2巻めです。第1巻はよさげだが、まだ決定打がと思う段階でしたが、第二巻になるともうゾクゾクするようなスリルの連続で、これまた大傑作ミステリーになりそう。買って損なしです。

 

クロスケ巨大仏巡礼』Kindle版

旅行本フェア最終日ということで駆け込み的に購入しましたが、これが大当たり。160ページのカラー写真で、実は全国に山ほどある巨大仏に、外と中から迫ります。内部の写真も素晴らしいです。100mを超える大仏3体、金ピカの大仏、涅槃大仏、各地にある日本第三の大仏、東大寺をしのぐ大仏殿、巨大弘法大師像…知っているようでも、全体の5〜10%くらいしか知らないんだなあと改めて思いました。

 

 

5月1日

 

Kindle月替わりセールが更新になったので、気になるタイトルをまとめて買ってみました。今まではめぼしい本をチェックして、そのうち買おうと思いながら、結局最終日に駆け込みで買ったり、買い逃したりが常でしたが、全部買っても単行本1冊程度なので悩む時間が無駄と思い、気になる本を初日に買うことにしました。そのうち、もう2、3冊くらい買い足すかもしれません。

 

手塚治虫『ばるぼら 1』Kindle版 99円

『ばるぼら』は女性ホームレスを主人公とした放浪の物語です。有名な作家のところに身を寄せたり放浪生活を描く、一種のピカレスクロマンでしょうか。

 

川上未映子『マリーの愛の証明』Kineld版 99円

女子寮を舞台に、マリーという少女とその恋人だったもう一人の少女のすれ違う愛の姿を透明な文体で描く短篇です。少女漫画風純文学といったところでしょうか。

 

富野由悠季『富野に訊け!!』Kindle版 259円

ガンダムの作者富野由悠季の人生相談です。親が携帯電話を持たせてくれない、占いにとらわれてしまう自分をどうすればよいか、物を捨てられないのをどう解決するかといった誰もが持つ悩みに、富野監督は、正直に、自分の本音で答えています。間で、ガンダム製作時代のエピソードもいろいろ披露されていてガンダムファンには楽しい本です。

 

丸岡いずみ『休むことも生きること 頑張る人ほど気をつけたい12のうつフラグ』Kindle版 399円

ある日突然うつで、動けなくなり、退社、引退することとなったアナウンサーのうつ闘病記です。うつにはさまざまなパターンがありますが、治療法は確立しているので早期に医者にかかることが大切です。

 

酒井香『写真でわかるはじめての野菜のつくり方』Kindle版 299円

玉崎弘志『プロが教える庭木・花木の手入れと剪定』Kineld版 299円

実家の庭いじりで必要になって購入したもの。どちらも、きれいな何百枚もの写真をきっちりレイアウトし、わかりやすく解説した本です。野菜づくりも、庭いじりも自己流でやるのと、基本を知ってやるのとではまるで結果が違います。適切な時期に、適切なヶ所から、余分な枝を切るのは、収穫を上げる上でも、花を咲かせる意味でも基本のようです。

 

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