売れる本の条件とは?
いい本の条件ではありません。売れる本の条件です。
本て売れるかどうか、ホントにわからないんだよね。
茂木健一郎氏が、こんな風にぼやいていましたね。
http://www.facebook.com/ken.mogi.1/posts/334156436711020
茂木氏は、心のどこかでいい本は売れると思ってるのです。
何をいい本とするかは人それぞれでしょうが、いいことを書いてる本、いいことを言っている本をいい本だとすると、いい本であることは売れる条件ではありません。
いい本は売れたり、売れなかったりします。悪い本が売れたり、売れなかったりするのと同じです。
本が一定量本屋に回ることが条件ですが、本が売れるための条件は大体三つだと思います。
1)一つはテーマが明確で、タイトルから内容を読者がイメージできること
2)文章がわかりやすく明解であること
3)書き方が面白く芸があること
の三つです。
新書やソフトカバーなどの安い本ほどこの傾向が強くなります。
もちろん固定客のいる有名人の場合は、そうでない人より売れるでしょうが、やはり同じ著者でもこの法則があてはまります。
その逆は何かというと
1)主題が広がりすぎて曖昧
2)文章が屈折して難解である
3)真面目すぎて読者を楽しませる工夫がない
つまり言いたいことで頭がいっぱいいっぱいになって、読者が不在になっているということですね。
本を売りたいなら、読者に譲歩を求めてはいけません。読者にはっきりわかりやすく伝えるのは著者の責任です。読者に対して、甘えがある本は売れないのです。
今は、毎日新しい本が本屋の店頭に登場しては消えてゆきます。だからよほど有名な著者でない限り、表題や装丁でアピールできないと長く本屋の店頭には置いてもらえません。
そういうわけで、最初の売れる本の条件の言い換えになりますが、売れる本を作るための著者が行うべき工夫とは
1)伝えたいことは一つに絞る
2)タイトルでも、中の文章でも、それを明確な形で表に出す
3)どんな内容、ジャンルであろうと、読者を楽しませる工夫を忘れない
この三つです。
著者が書店を回ってサイン会を開いたり、ツイッターやフェイスブックなどソーシャルメディアを活用した営業努力も大事ですが、あくまで二次的なもので、もとの本がどれだけこの条件に沿ってるかが本の売れ行きを決定するのだと思います。