つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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今月買った本(2018年7月)7月17日更新

文中敬称略

 

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7月16日

 

多田多恵子、大作晃一『美しき小さな雑草の花図鑑』(山と渓谷社)Kindle版

山と渓谷社の半額セールより購入。よく見かける雑草の美しい花のクローズアップ写真集です。デザイン優先の編集で、花が宝石のようにきれいに見えます。キク科ならキク科の黄色い花を並べて、違いを説明するなど、花の名前を知るのにも重宝します。

 

竹宮惠子『地球(テラ)へ…』1〜3巻 Kindle版

Kindleマンガのまとめ買いセールから購入。はるか未来の地球人類を描く伝説のSFコミックで、超管理社会の中で排除され迫害された、超能力を持つ新人類の戦いを描きます。最近の漫画と比べて、ストーリーの密度が高く、3巻でも非常に読み応えがあります。

 

7月13日

 

山田玲司、バナーイ『CICADA 4』Kindle版  2018/07/12

漫画の内容を現実化できる能力を持った者、シカーダ。第一部の完結編にあたる第4巻では、ついにシカーダの能力を持つ少女ロルカが、当局に操られるシカーダの少年サイファと対決する羽目に。漫画が禁じられた150年後の日本で、コミケを再現させるなど、漫画への愛情が込められた一巻となっています。

 

山本崇一朗『からかい上手の高木さん 9』Kindle版 2018/07/12

この作者は、思春期の少年少女の微妙な表情を描くのが天才的にうまいです。他の漫画家が真似て描いても、着色したりしてもその絶妙な味が消えてしまうのです。9巻は高木さんの顔が赤くなるシーンがツボです。

 

 

7月11日

 

ヤマザキマリ、とり・みき『プリニウス 察(新潮社)

巻頭をカラーで飾るのはローマを襲う空前の大火。岐の人びとは、それをネロのせいだと言い、その疑惑を晴らすために奔走する王妃ポッパイエ。他方、カルタゴからエジプトに向かうプリニウス一行は、ピラミッド内部ででさながらインディジョーンズのような冒険を。砂嵐、毒蛇と鰐を前に、危機一髪の連続。絶体絶命の窮地を救ったのは意外にも…

 

『子供の科学 8月号』(聖文堂新光社) 

スペシャルインタビュー『落合陽一の未来予想図』のほか、体験型付録としてVRゴーグルが付いてきます。VRゴーグルは紙の箱を組み立てて、その中にスマホを入れて、ホームページを読み込みVRを体験するタイプのものです。スペシャルインタビューは子供向けということで、ふりがなや注が付くものの、「評価関数」や「収斂進化」といった言葉が飛び出すレベルの高いものです。

 

西尾維新、大暮維人『化物語 1』Kindle版

西尾維新の物語シリーズの中でも白眉の『化物語』を『エア・ギア』の大暮維人(Oh!great)がコミカライズ。難解な西尾維新の設定が、大暮の細密なタッチでビジュアライズされ格段にわかりやすくなり、ページをめくるだけでスリリングな楽しみがあります。ヒロインの戦場ヶ原ひたぎも、異様に美しく描かれています。

 

 

7月9日

 

松岡圭祐『探偵の探偵』1〜4合本版 Kindle版

Kindleの歴代日替わりセールベストセラーで540円と激安価格のため、購入。『探偵の探偵』は、探偵志望の女子高生を主人公とした物語。華奢な身体つきにわけありの設定が読者をひきこみます。結局、彼女は養成所で鍛えられ、悪徳探偵を追い詰める探偵の探偵となるのでした。

 

 

 

7月8日

 

千葉雅也、マキタスポーツ、入不二基義、佐々木俊尚ほか『21世紀の勉強論』(中央公論新社)Kindle版

『中央公論』2017年11月号の特集記事の書籍化です。千葉雅也ーマキタスポーツ、入不二基義ー今井むつみ、佐々木俊尚ー中原の対談三本が中心ですが、『哲子の部屋』で共演した千葉雅也ーマキタスポーツの対談が読みたくて買いました。千葉の『勉強の哲学』の解説とボケ/ツッコミの現実分析への応用が面白い記事となっています。

 

うめ『南国トムソーヤ』1〜3 Kindle版

3冊33円というセール価格にひかれて買いましたが、『スティーブス』の作者だけに、確かな画力と綿密な取材に基づいた傑作コミックです。日本最南端の島を舞台にした青春物語。都会からやってきたチハルと地元の少年リンドウ、そして都会人の父親と現地人の母親の間に生まれたナミの三人の関係が物語の中心となります。

 

坂口恭平『独立国家のつくりかた』Kindle版

紙で読んだ本を段ボール箱に入れたきり、行方不明なのでKindleで改めて購入。建てない建築家、アーティスト、音楽家、作家、新政府総理と、さまざまな肩書きを持つ坂口恭平の原点的な書物です。人は家を何千万もかけて家を建てないといけないのか、土地を所有しなければ家を建てられないのか。そんな素朴な疑問から、ホームレスの人々の住居を参考に作られたモバイルハウスの哲学などが語られます。

 

 

 

7月4日

 

堀江貴文『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』(徳間書店)

仮想通貨にかかわる一連の出来事を分析しながら、お金の概念とこれからの社会の変化を解説した教科書的な本です。仮想通貨で荒稼ぎし、億り人になろうといった本だと考えて読むとがっかりするかもしれません。

 

高野秀行『(カラー版)アヘン王国潜入記』(集英社文庫)Kindle版

高野秀行『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)Kindle版

高野秀行『腰痛探検家』(集英社文庫)Kindle版

高野秀行『アジア新聞屋台村』(集英社文庫)Kindle版

Kindleの歴代日替わりセールベストセラーでは7冊の高野秀行本が二百円台でセール対象となっていて、そのうち3冊は購入済みだったので買いそびれた残りすべてを買ってしまいました。最初は、海外での冒険が期待できそうな「アヘン王国」と「ムベンベ」だけにしようと思ったのですが、残り二冊もサンプルを読んだらめちゃ面白かったので、結局追加購入する羽目になりました。どうして高野秀行はこんな風に、他愛もないネタで面白おかしく、読者を引き込むような文章が書けるのか不思議でなりません。

 

7月3日

 

石塚真一『BLUE GIANT SUPREME 5』(小学館)

世界一のジャズプレイヤーを目指し、単身ドイツに渡ったサックス奏者、『BLUE GIANT』の主人公宮本大のその後の活躍を描きます。言葉が不自由な中で、徐々に演奏の場を見つけ、ファンを増やした大。そしてようやく、カルテット結成までこぎつけたものの、バンド名も決まらず、すべて国籍のちがうメンバーの間にはケンカが絶えません。はたしてバンドデビューは成功するのか?そして、空中分解することなく、活動は続けられるのか?

 

7月2日 

 

ジル・ドゥルーズ『意味の論理学(上)』(河出文庫)

ドゥルーズといえばガタリとの共著の『アンチ=オイディプス』や『千のプラトー』が有名ですが、単著でのキャリアの頂点となるのが、この『意味の論理学』と『差異と反復』です。『意味の論理学』は、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』などを題材にしながら、言葉が意味する実体ではなく、言葉から言葉へと連鎖する意味そのものの戯れを明らかにした著作と言えるでしょう。

 

 

7月1日

 

Kindle月替わりセールが入れ替えということで、7月のセール対象品から値ごろ感のある次の2点をとりあえず買いました。

 

丸山宗利『カラー版 昆虫こわい』(幻冬舎新書)Kindle版 499円

『昆虫はすごい』の著者の著作ですが、一種の昆虫の生態図鑑であった『昆虫はすごい』とは異なり、こちらは世界をまたにかけた昆虫採集の旅で、ほとんど高野秀行の冒険旅行のような内容です。宇宙から来た寄生獣としか思えないツノゼミを採集したり、ピラニアを料理したり、猛毒のヤドクガエルに触れてえらい目にあったり、ターザンのようにワニと格闘したりの波乱万丈冒険の旅です。思わず昆虫学者すごい!と叫びたくなる内容です。

 

手塚治虫『鉄腕アトム 別巻1』Kindle版 99円

『鉄腕アトム』完結後の後日譚的な内容が多いです。宇宙人によって再生されたアトムが活躍するなど、トラウマ的なエンディングを和らげる内容になっています。また、「アトム二世」ではあまりに人間に似せすぎて破廉恥な言動に走るなど、田中圭一よりも先に、手塚自らが自作のキャラクターを脱構築しているのも見どころです。さらに、ブラックジャックやビッグXなど、自作キャラを登場させたりと、手塚ファン必見の楽しい内容となっています。

 

今月買った本(2018年6月)6月30日更新

文中敬称略

 

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6月29日

 

坂口恭平『家の中で迷子』(新潮社)

坂口恭平の最新小説。家の中にいるはずなのに、迷子になっていつの間にか森の中にいて、いろいろなものに変身し、さまざまな人や物に出会います。いったい、この旅はどこへゆくのでしょうか。ロートレアモンの『マルドロールの歌』に似たところのある、でもずっと平穏な世界の幻想小説です。

 

大今良時『不滅のあなたへ 7』Kindle版

こちらも変身譚です。不死の命を持ち、死に分かれた人や動物たちの姿に変身できる力を持ったフシノッカーと呼ばれる怪物との戦いで大切な人たちを失ったフシは、誰にも会わないで何十年もの間、魚など海の生物に変身しながら過ごすのだった。だが、彼を訪ねる者があった。かつて知り合った人たちの子孫だった。彼を利用しようとする人たちの欲望の中に再びフシはのみこまれてゆく…

 

6月25日

 

石塚真一『BIG GIANT SUPREME 』1〜4 Kindle版

宮本大を主人公としたジャズ漫画『BIG GIANT』の海外編。一人ドイツに飛んだ大が、言葉もろくに通じない中で、何とかジャズのサックスプレーヤーとして活動の地盤を固めようと奮闘するさまを描きます。最初一人ぼっちだった大にしだいに支持者が現れ、さらに一緒にバンドを組む仲間が出会い、自分たちの音楽の世界をつくりあげる、エキサイティングな展開です。

 

山田玲司、バナーイ『CICADA』2,3 Kindle版

漫画が禁止された未来の日本が舞台。人々は地下組織をつくり、密かに漫画を隠し持ち、回し読みします。漫画の中身を現実に変えてしまうことができる能力をもった者CICADA(シカーダ)の少女ロルカと出会った焚書官のレムは、いつしか漫画の魅力にとりつかれ、ロルカを守ろうとしますが、治安維持省の機関「シロワシ」の高官であるロルカの姉ニケは二人を引き裂こうとします。『うる星やつら』『バビル二世』『ちびまる子ちゃん」『君に届け』『三つ目がとおる』など、作中で有名な漫画が登場するのが最大の見どころです。

 

 

6月18日

 

 

新川直司『さよなら私のクラマ― 6』(講談社)

高校女子サッカーを扱った青春漫画。6巻では、埼玉県で快進撃を続ける蕨青南高校の成長と、その前に立ちはだかる超新星、栄泉船橋の秘密が明らかになります。毎回、新しいメンバーを個性豊かに描き、さらに攻撃パターンも異なるチームを生き生きと描くことができる作者の想像力には感心してしまいます。

 

 

6月17日

 

落合陽一『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』(PLANETS)

『魔法の世紀』以来三年ぶりとなる「現代の魔法使い」落合陽一の本格的著作です。装丁も美しく、まえがきもSF小説のようにクールです。テーマは、コンピュータテクノロジーが日常生活全般をおおい、私たちの知覚する世界が大きく変化しようとこの時代の自然観を更新すること(自然と人工の融合)、そしてイデオロギーではなく、テクノロジーによって、西洋近代知のフレームを超克すること。その鍵となるのが、荘子など東洋の思想なのです。極上の知的体験が楽しめること間違いなしの一冊です。

 

Kindle版は6月19日発売予定。

 

6月13日

 

大童澄人『映像研には手を出すな! 3』(小学館)

個人的には今いちばん注目している漫画の最新刊です。1巻、2巻とKindle版で揃えましたが、Kindle版の3巻は10日遅くなると聞いたので、紙で取り寄せました。期待を裏切らない面白さです。この巻では、映像研に、第四のキャラが加わることになりそうです。

 

 

6月12日

 

青山剛昌『名探偵コナン 安室透セレクション』(小学館)

『名探偵コナン』で興味があるのは、日常的な事件のトリックではなく、蘭と新一の関係、そして黒づくめの組織とその周辺だけです。要するに、いつでも終われるようになっているけれど、伏線を回収しながらどう終わらせるか。この特別編集版コミックは、後者の現在を知るのによい一冊です。後は、キャラクターを描く上のお手本としてですね。

 

 

6月10日

 

鴻巣友季子『翻訳ってなんだろう?』(ちくまプリマ―新書)

翻訳家による翻訳ガイドですが、『赤毛のアン』、『不思議の国のアリス』『嵐が丘』といった英米文学の10の作品を訳しながら英語の原文の魅力を味わうことのできる二重においしい翻訳教室です。文体やさまざまな口語表現なども知ることができるため、中高生がワンランクアップの英語力をつけるのによい本だと思います。

 

 

はあちゅう『1泊2日で憧れを叶える!サク旅−国内編ー』(SDP)

Amazonは発売当初在庫切れで買えなかったため、在庫復活に気づき遅ればせに購入。はあちゅうによる旅行案内ですが、他のと違うのは一点豪華主義。たとえば香川だとうどんさえ食べられればいいというように、一つのテーマさえクリアできれば、後のスケジュールにはこだわらないという時間的に余裕のある旅です。ちなみに、私は貧乏性なので、時間一杯回れる限り回り写真を撮りまくるという過密スケジュールの旅が好きです。

 

6月9日

 

板垣恵介『刃牙道 22』(秋田書店)2018/6/8

この22巻で刃牙道も完結です。範馬刃牙と宮本武蔵の対決の決着は?という流れですが、はるかに壮絶な戦いを列海王と展開し、武蔵の不敗伝説も本部以蔵によってやぶられた後となってはあまりテンションの上がらない対決です。それにしても、最後の最後は全然完結になっていない伏線的展開。まだ次のシリーズが続くのでしょうか。この後味の悪さを収めることのできるのは、やはり井上雄彦の『バカボンド』の完結以外ないでしょう。

 

 

6月8日

 

吉田修一『ウォーターゲーム』(幻冬舎)Kindle版 2018/5/23

幻冬舎の50%ポイント還元セールの対象となっていたので購入しました。吉田修一の最新作です。『太陽は動かない』『森は知っている』に続く鷹野一彦シリーズの第三弾。多数の犠牲者を出したダムの決壊の背後にある陰謀をめぐり暗躍する男と女のドラマを描きます。

 

 

6月7日

 

養老孟司『考える読書』Kindle版

吉田勝次『洞窟ばか』Kindle版

いずれもこの日までのノンフィクションフェアのセール対象本。『考える読書』は、養老孟司の読書日記のようなものですが、昆虫採集の話や、猫の話などが、生活の中で渾然一体となっている不思議な本。この日まで99円ということで買いましたが、188pと特に短いわけではありません。『洞窟ばか』は、日本のみならず世界の洞窟1000をめぐってきた洞窟探検家吉田勝次の半生記。巻頭を飾る二十数枚の写真の荘厳な美しさや迫力にまず圧倒されます。11日間洞窟に潜り続けたり、400m下まで降下したりと、スリリングな冒険の連続です。

 

6月5日

 

宮下奈都『終わらない歌』Kindle版

昨日買った『よろこびの歌』の三年後を描く続編ということで追加購入。

 

6月4日

 

伊藤亜紗『どもる体』(医学書院)2018/5/28

吃音とは、言葉が身体に拒絶されている状態。だが、なぜ歌っているときにはどもらないのか?『目の見えない人は世界をどう見ているのか』の著者伊藤亜紗が、吃音の数々の謎に迫ります。

 

池内恵『シーア派とスンニ派』(新潮選書)2018/5/25

池内恵は、東京大学先端科学技術研究センター准教授、中田考や松山洋平など、数少ないイスラーム世界についての信頼できる学識者の一人です。日本人にはわかりにくい、シーア派とスンニ派の違いや歴史、相互関係など、イスラーム世界の機微に迫ります。

 

宮田珠巳『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)2018/4/26

地底湖や地下発電所、湘南モノレール、足尾銅山、三原山と、これといった共通点が見えにくい、東京周辺の変な場所めぐりです。高野秀行が絶賛していたので、多分面白いにちがいないとあたりをつけて買ってみました。

 

白井カイウ、出水ぽすか『約束のネバーランド 9』(集英社)Kindle版 2018/6/4

『進撃の巨人』同様、この巻より一気に加速します。W・ミネルヴァのメッセージの解読により世界の数々の謎が明らかにされ、オニとの壮絶なバトルシーンが展開するのです。個人的には、最初の3、4巻までのダークな童話のような世界の方がこわくて好きですが。

  

 

6月3日

 

 

Kindleの月替わりセールが更新されたので、値ごろ感のある本(いずれも199円)を5冊ほど買ってみました。この程度の価格だと、ちょうど神保町の古本屋をはしごしながら店頭で100円均一の本を買いあさるのに近い感覚ですね。

 

宮下奈都『よろこびの歌』Kindle版

宮下奈都『はじめからその話をすればよかった』Kindle版

『よろこびの歌』は、音校の受験に失敗したヴァイオリニストの娘を主人公にした音楽小説です。合唱コンクールへの参加による再生を、青春群像の中で描きあげた作品。同じセール対象の『終わらない歌』はその続編です。『はじめからその話をすればよかった』は、掌編小説や書評を含む、宮下奈都の初エッセイ集。宮下ワールドへの入門書としてもうってつけです。

 

桜木紫乃『星々たち』Kindle版

直木賞作家桜木紫乃の9編からなる短編集です。作家をめざす塚本千春という女性の姿を、周辺の人物との関わりの中で描きあげた傑作です。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ、バラエティ・アートワークス『ダ・ヴィンチの手記 まんがで読破』Kindle版

司馬遷、バラエティ・アートワークス『史記 まんがで読破』Kindle版

「まんがで読破」は、分厚い古典を読む時間がないときのショートカットに重宝な本です。『ダ・ヴィンチの手記』は、万能の天才と謳われたダ・ヴィンチの断片的なノートを、青年期からの伝記の中で再構成したもので、自己啓発書としても面白く読めます。いわば『多動力』の元祖ですね。『史記 まんがで読破』は、中国の史書である『史記』のまんが化ですが、これも視覚情報が加わることで、格段にわかりやすくなっています。人物の姿形はほとんど創作ですが、当時の建物や、服装、習慣といったものは、ある程度資料に基づいて補完してあるので、当然文字だけからは得られない多くの情報が含まれています。

 

 

今月買った本(2018年5月)5月31日更新

文中敬称略

 

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5月31日

 

堀尾省太『ゴールデンゴールド 4』 Kindle版 2018/5/23

瀬戸内海に浮かぶ小島を舞台にした悪夢的なファンタジーです。金色の地蔵のようなフクノカミの行く先の家が急に金回りがよくなり、婆さんはコンビニだけでなく、民宿まで立ち上げ大繁盛。それにあやかろうと群がる人々の欲望、さらにフクノカミを手に入れようとする人々の暗躍とどんどんおかしな方へと向かってゆきます。不気味で得体の知れないフクノカミは何をしようと謀っているのでしょう。

 

島本和彦『アオイホノオ 19』Kindle版 2018/05/11

作者の自伝的な漫画ですが、感情の起伏を大げさに表現した台詞回しが特徴的です。晴れて、雁屋哲の原作をもらい連載マンガを描き出した炎尾燃(ホノオモユル)ですが、編集にはその手抜きを見抜かれます。バイクの作画のごまかしを指摘されたホノオは資料としてバイクの実物を手に入れようと考えるのですが…

 

 

5月26日

 

いずれも5月25日から始まったセール対象本(PHP研究所フェア(〜5/31)ノンフィクションフェア(〜6/7)です。

 

猪瀬直樹、磯田道史『明治維新で変わらなかった日本の核心』(PHP新書)Kindle版

明治維新で大きく変わったという日本の通説を疑い、表層の変化の下に温存された深層の部分にメスを入れた本です。猪瀬直樹の本領は、やはり政治家ではなく、日本の近現代史に関する著作で、日本の近現代を語るとなれば、好むと好まざるとにかかわらず、そこは避けて通れないでしょう。日本の近代化の神話を疑い、日本の歴史全体を見直すのによい本だと思います。

 

 

津田大介、日比嘉高『「ポスト真実」の時代「信じたいウソ」が「事実」に勝る世界をどう生き抜くか』(祥伝社)Kindle版

日本だけでなく、世界全体を支配する風潮、不都合な真実よりも、気持ちいい嘘の方が好まれるSNS時代をいかに生きるのか。世界と日本の政治、インターネット環境、文学作品、ニュース報道など様々な角度から時代を分析した本です。正しいメディアリテラシーを身につけ、自分だけはフェイクニュースやデマに流されないようにしよう以外の結論が見えにくいですが、どこまで目から鱗の情報を拾えているかポイントでしょう。

 

 

5月23日

 

白井カイウ、出水ぽすか『約束のネバーランド』Kindle版 3〜8巻

1,2は試し読みで読んでいたのですが、やはり先が知りたくなって一気に既刊すべてを制覇しました。育てられた施設の母親代わりが実は、いけにえにするための子どもを育てる飼育係だったという恐ろしい設定です。やはり、舞台が施設の中にとどまる前半部分が恐ろしさが格別で、舞台が外に移ると怪物と戦うRPG的なファンタジーとなり、当初の『ヘンゼルとグレーテル』的なダークな恐ろしさもやわらぐようです。やはり、一番怖いのは人間の笑顔の下に隠された悪意ではないでしょうか。

 

 

かっぴー、nifuni『左ききのエレン 3』Kindle版

クリエイティブ業界を描いたかっぴーの漫画のリメイク版。10年の歳月をはさんで学生時代と社会人の時代が交互に描かれます。

3では朝倉光一が慕っていた上司の神谷が会社を去り、光一は柳の下で働くことに。このあたりのよくあるモヤモヤ感を描いた部分が秀逸です。

 

5月17日

 

小飼弾『本で遊ぶ 働くほど負ける時代の読書術』(朝日文庫)2018/4/6

小飼弾久々の読書本です(実際は『本を読んだら、自分を読め』の増補改訂版)。著者の読書本は、書籍のリストや個々の本の解説が多く、何時間かであっさり読み切れたのですが、こちらはぎっしり活字が詰まった読書談義となっています。ただ、横文字を外し、平易な言葉を選ぶと、本の読み方や読書の効用に関しては、成毛眞や出口治明などヘビーな読書家と同様の既視感のある主張になってしまうようです。

 

猪ノ谷言葉『ランウェイで笑って 5』 2018/5/17

ファッション界を舞台にしたデザイナー志望の少年とパリコレのモデルをめざす少女のダブル成長物語です。都村育人は一次予選の課題にパジャマを出品、しかし若手の天才綾野遠には資金不足を見抜かれ、藤戸千雪はやっとのことで手に入れた仕事の現場で自分の身長不足の壁にぶつかり、とそれぞれの弱点がクローズアップされます。そんな千雪の前に現れたのは180センチと長身の長谷川心でした。

 

5月13日

 

ONE、村田雄介『ワンパンマン 16』Kindle版 2018/4/4

あまりに強すぎて敵をワンパンチで相手を倒してしまうヒーロー、ワンパンマンことサイタマ。今回は、次々にヒーローを突け狙うヒーロー狩りガロウが話の中心です。ヒーローたちに追い詰められながらも、手強く倒れないヒーロー狩りの前に現れたのは、ワンパンマンの弟子ジュノス。でも人数を頼むヒーローたちのやり方が気持ちよくないので、いつの間にかヒーロー狩りの方を応援したい気持ちにさせられます。いったい、正義って何でしょう。

 

5月11日

 

田中芳樹、荒川弘『アルスラーン戦記 9』Kindle版

臣下と敵国によって祖国を追われた王子アルスラーンの祖国再興の物語です。シンドゥラでのお家騒動で、ラジェンドラに加勢して勝利を収めたアルスラーンたちは、ラジェンドラの与えた兵とパルスに向かいますが、そこには陰謀が仕組まれているのでした。他方、バルスの王都エクバターナを支配するルシタニアのイノケンティスは、勢力を伸ばしてきた大司教ボダンと配下の騎士団を叩くために、銀仮面卿ことヒルメスの力を借りようとします。権謀術数が渦巻く中で、アルスラーンたちの運命はいかに?

 

二ノ宮知子『七つ屋志のぶの宝石匣 7』Kindle版

宝石のオーラを見抜く不思議な能力を持った質屋の娘、倉田志のぶを主人公とした物語。志のぶは高校の学園祭で、猫カフェをやることになるのですが、そこへ「婚約者」の顕定とジュエリーデザイナーの鷹臣のイケメンコンビが来るということで、大慌て。さらに、さまざまな場所で宝石を目にしては、その真偽を口にしてしまうため、いつしか彼女の周辺にはその能力を当てにした人々が次々に現れるようになります。

 

杉基イクラ『VARIANTE』Kindle版 1,2

この日から始まったKADOKAWAの75%OFFセールの対象となり、157円ということで買ってみました。細田守の『サマーウォーズ』のコミカライズを手がけ、今は『ナナマルサンバツ』もアニメ化され人気漫画家となった杉基イクラの2004〜2006年の作品です。今よりも、シリアスなタッチで、ストーリーはいわば少女版の『寄生獣』。主人公のアイコは、最初に両親を失ったり、自らの怪物化した左手の暴走で友人を死なせてしまうなど、悲劇的なスタートを切りますが、居場所を見つけるために、彼女を利用しようとする国の組織のサポートを受けながら、キマイラと戦うことを選択します。

 

5月10日

 

猿渡哲也『TOUGH 龍を継ぐ男 8』Kindle版

格闘技漫画『高校鉄拳伝 TOUGH』『TOUGH』につぐ最新シリーズ。主人公は前の2シリーズで最強の悪役だった鬼龍の息子龍星。前の2シリーズであったキー坊こと宮沢熹一は、鬼龍を倒しその後釜に座るかたちで、悪役になり、父親の静虎とも対立という構図です。鬼龍の落し種は一人ではなく、次々に現れ、龍星やその周辺の格闘家とバトルを繰り広げる展開となります。

 

5月9日

 

岸政彦『はじめての沖縄』(新曜社)

若き日から「沖縄熱」にとりつかれた社会学者岸政彦による沖縄論。社会学者として沖縄をテーマにし、沖縄の人びとの話を聞き取りながらも、「ナイチャー」である著者が「沖縄」に ついて語りうる言葉を探し続けて暗中模索の日々がつづられます。

 

『経済界 2018年4月号』(経済界)

「2025年の未来予想図」が特集ですが、記事の一つとして、落合陽一のインタビューが収録されているので購入。内容はAIと雇用や介護の問題、仮想通貨の問題、2025年の労働問題、と『日本再興戦略』や『10年後の仕事図鑑』とほぼ同様の内容。表紙も落合陽一ですが、あまり修正を加えず寝不足で疲れたリアルな写真は好感が持てます。

 

5月6日

 

岸政彦、石岡丈昇、丸山里見『質的社会調査の方法 他者の合理性の理解社会学』(有斐閣ストゥディア)

『断片的なものの社会学』や『街の人生』など、不思議な魅力を持った文章の書き手である社会学者岸政彦と仲間たちが、フィールドワークなど社会学の他者を理解する方法を全公開した異色の学術書です。

 

武田双雲『誰でもカンタン!「いい字」が書ける 早雲流二〇の極意』(ちくま新書)

「いい字」とは必ずしも上手な字ではない。では、どのような文字が「いい字」なのか、どうすれば書けるのかを、人気ナンバーワンの書道家、武田双雲が解説します。

 

道尾秀介『透明カメレオン』(角川文庫)

ラジオのパーソナリティでリスナーを魅了する男は、実は冴えない容姿。そんな彼が美女の犯罪計画に巻き込まれながら、彼女に惹かれてゆくというエンタメ小説です。

 

堀江貴文、真鍋昌平『属さない勇気 〜まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」生き方改革〜』Kindle版

『バカは最強の法則』と同じ、ホリエモンとウシジマくんのコラボによる、コミック解説型ビジネス書。中の解説マンガは真鍋昌平ではなく、松本祐介という若手マンガ家によるもので毒気の少ないSDタッチ。本家の絵は引用のみです。今回はテレビ局の女性が主人公。周囲に仕掛けられた罠を避けながら、ブラックな職場環境からいかに自由になるかを堀江貴文の視点で解説します。

 

5月4日

 

石井いさみ『750ライダー』1〜50 Kindle版

全50巻450円という破格のセールで購入(コミックの新刊一冊分の値段)。『750(ナナハン)ライダー』は1975年から1985年にかけてヒットしたオートバイ乗りの少年、早川光を主人公にした青春物語。爽やかなイケメンで、正義感の強い主人公と、ロングヘアで品行方正なヒロインの委員長という設定で、オートバイ乗り=暴走族という固定観念を覆した傑作です。

 

 

5月3日

 

三部けい『夢で見たあの子のために 2』Kindle版

『僕だけがいない街』の三部けいの最新作、2巻めです。第1巻はよさげだが、まだ決定打がと思う段階でしたが、第二巻になるともうゾクゾクするようなスリルの連続で、これまた大傑作ミステリーになりそう。買って損なしです。

 

クロスケ巨大仏巡礼』Kindle版

旅行本フェア最終日ということで駆け込み的に購入しましたが、これが大当たり。160ページのカラー写真で、実は全国に山ほどある巨大仏に、外と中から迫ります。内部の写真も素晴らしいです。100mを超える大仏3体、金ピカの大仏、涅槃大仏、各地にある日本第三の大仏、東大寺をしのぐ大仏殿、巨大弘法大師像…知っているようでも、全体の5〜10%くらいしか知らないんだなあと改めて思いました。

 

 

5月1日

 

Kindle月替わりセールが更新になったので、気になるタイトルをまとめて買ってみました。今まではめぼしい本をチェックして、そのうち買おうと思いながら、結局最終日に駆け込みで買ったり、買い逃したりが常でしたが、全部買っても単行本1冊程度なので悩む時間が無駄と思い、気になる本を初日に買うことにしました。そのうち、もう2、3冊くらい買い足すかもしれません。

 

手塚治虫『ばるぼら 1』Kindle版 99円

『ばるぼら』は女性ホームレスを主人公とした放浪の物語です。有名な作家のところに身を寄せたり放浪生活を描く、一種のピカレスクロマンでしょうか。

 

川上未映子『マリーの愛の証明』Kineld版 99円

女子寮を舞台に、マリーという少女とその恋人だったもう一人の少女のすれ違う愛の姿を透明な文体で描く短篇です。少女漫画風純文学といったところでしょうか。

 

富野由悠季『富野に訊け!!』Kindle版 259円

ガンダムの作者富野由悠季の人生相談です。親が携帯電話を持たせてくれない、占いにとらわれてしまう自分をどうすればよいか、物を捨てられないのをどう解決するかといった誰もが持つ悩みに、富野監督は、正直に、自分の本音で答えています。間で、ガンダム製作時代のエピソードもいろいろ披露されていてガンダムファンには楽しい本です。

 

丸岡いずみ『休むことも生きること 頑張る人ほど気をつけたい12のうつフラグ』Kindle版 399円

ある日突然うつで、動けなくなり、退社、引退することとなったアナウンサーのうつ闘病記です。うつにはさまざまなパターンがありますが、治療法は確立しているので早期に医者にかかることが大切です。

 

酒井香『写真でわかるはじめての野菜のつくり方』Kindle版 299円

玉崎弘志『プロが教える庭木・花木の手入れと剪定』Kineld版 299円

実家の庭いじりで必要になって購入したもの。どちらも、きれいな何百枚もの写真をきっちりレイアウトし、わかりやすく解説した本です。野菜づくりも、庭いじりも自己流でやるのと、基本を知ってやるのとではまるで結果が違います。適切な時期に、適切なヶ所から、余分な枝を切るのは、収穫を上げる上でも、花を咲かせる意味でも基本のようです。

 

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