つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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Kiss 2016 4月号 二宮知子『のだめカンタービレ』復活!
 文中敬称略

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講談社の漫画月刊誌『Kiss 2016年4月号』では、五年ぶりに二ノ宮知子『のだめカンタービレ』が復活!

パリでののだめと千秋の元気な姿を見ることができます。

ボケとツッコミ、相変わらず絶妙の夫婦漫才を続ける二人ですが、実はバラバラに暮らしててまだ結婚もしてなかったんですね。そんな中で、ふとのだめが結婚式をあげようと言い出したものだから、一騒動。のだめと千秋の家族は、そして友人たちは?

その一方で、のだめにやってきたオケとの共演話。曲目は、何とラフマニノフのピアノ協奏曲第三番、難曲中の難曲です。

20ページの読み切りなんで、ぎりぎり明かしてここまでです。悪しからず。

はたして、いかなる波乱が二人の周囲に巻き起こるのか、一回限りのアンコールです。単行本化の見通しもまだ立っていません。お見逃しなきように。



PS 私は最寄りの本屋になくて、コンビニをはしご、一軒目のセブン、二軒目のサークルKにはなくて、三軒目のローソンで、ようやくゲットしました。密林はというと、中古しか手に入らずしかも千円以上します。でも、電子版のKissなら432円でいつでも入手可能ですね。


SWITCH 2月号 [特集:写真家の現在 藤原新也| 新東京漂流]
 JUGEMテーマ:自分が読んだ本



『印度放浪』『東京漂流』『メメントモリ』『アメリカ』『渋谷』『俗界富士』…多くの写真家が現れては消える中で、一人藤原新也のみが時代とともに消費されきることなく澱のように心の中に残り続けている。藤原新也の写真は何かを表現しようとする意図がないがゆえに、逆に藤原新也そのものの存在(プレゼンス)を強く感じさせるものである。空虚な対象の前にある空気感、何とかその正体を見極めようとして見極めることができない。そんなもどかしい思いは、あのヴィム・ヴェンダースでさえも感じていることなのだ。

 写真というものは写真の中に撮っている人の呼吸とか佇まいが写り込むものだが、それが見えない写真というのはグッとこないでしょう。映画監督ヴィム・ヴェンダースと話をした時に、彼はこう言った。「藤原の写真はいつもそこに藤原が立っている。自分も写真を撮る。ロケハンという意識があるのでそこにはかたちしか写ってない。どうしたらこういう写真が撮れるんだ?」と言われた。p078

こうした告白を含む「藤原新也が見た世界」は、1970年代にはじまる藤原の写真家としての軌跡を藤原自らが語る優れた回顧録である。今になって初めて語れるような内容も少なくない。

さらに、ネット社会への対応の中で生まれた「キャット・ウォーク」での活動とともに、多くの人の目からは目につかなくなった藤原の活動の現在をも伝える。

表紙を飾るHKT48の指原莉乃の写真は、わずか10分の持ち時間しか与えられずに撮ったものだ。そこで、硬い表情を崩し、本人の内なる世界を引き出すために、藤原はふだん行わないアプローチを用いたのだった。

 もう時間がなかった。で、立ち上がる時に言った。
 あなたはこれまで何十万カットも写真を撮られていると思うけど、これからの五分であなたのこれまでの人生で一番きれいな写真を撮りたいと思っている。

p012

指原だけでなくAKB48、3・11以降の東北の姿、SEALDsとして国会前に集う若者たちの姿、ハロウィンの若者たちの姿を追う中で藤原が写真と文字で捉えた時代のかたちとはどのようなものだったのか。

SEALsの福田和香子、メディアアクティビストの津田大介、ラッパーのKOHHとの対談は、それぞれに違った藤原の姿を伝えてくれることだろう。

 僕はネトウヨもSEALDsも一卵性双生児だと思うんだ。p057

 七十一歳になった今でも僕は新しいものが出たら、どんなものなのか? ということに興味がある。その好奇心は今話したワープロで本を書いた当時から変わらない。p059

 ただ三十を超えて、自分のことを表現者だと思い始めた時が一番ヤバい。俺は写真家なんだ、絵描きなんだ、作家なんだと思い始めると作ったもののテンションが下がっていく。だから”生”で何か表現できている時間というのはある意味では幸福だと思う。p63

さらに6人の写真家が訊く藤原真也の写真術では、花などの接写でレンズをボディから外してしまうこと、撮影時には一切しゃべらないこと、撮影で一度も絡まれたことがないことなど意外な秘密が語られる。

SWITCH 2月号 [特集 写真家の現在 藤原新也]は、変貌し続ける写真家の変わらない永遠のアウトロー藤原新也の現在をヴィヴィッドに伝える。そこに集められた藤原の写真と言葉に身を晒し続けることで、メディアとネット中心に広がり続ける殺伐とした言葉とステレオタイプとして繰り返される画像や映像の洪水の中で、眠っていた感性と洞察力が再び蘇るのを読者はきっと感じることだろう。

関連ページ:
藤原新也『コスモスの陰にはいつも誰かが隠れている』
昭和40年男 2月号 特集 今よみがえる 猛虎伝説
JUGEMテーマ:自分が読んだ本   文中敬称略



過ぎ去った時代を、最新の資料とともに重層的にとらえるノスタルジックにして新しい雑誌『昭和40年男』その2016年2月号が素晴らしい出来である。

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注目すべきは、やはり巻頭特集の「今よみがえる猛虎伝説」だ。猛虎と言っても阪神タイガースではなく、タイガーマスク。どのタイガーマスクか?と迷う人もあるかもしれないが、漫画、アニメ、プロレス(ただし初代限定)すべてのタイガーマスクを扱う。ここにあるのは四つのタイガーマスクのクロスオーバーした世界である。

第一のタイガーマスクは1968年1月に『ぼくら』で連載開始した梶原一騎原作、辻なおき画による漫画の「タイガーマスク」。

第二のタイガーマスクは1969年10月によみうりテレビで放映された、木村圭市郎を作画監督とするアニメの『タイガーマスク』。漫画のタイガーマスクを原作としながらも、画調からエンディングに至るまで多くの違いがあった。

第三のタイガーマスクは1981年4月に新日本プロレスでデビューしたプロレスラータイガーマスク(佐山サトル)である。

そして第四のタイガーマスクとは、1982年より梶原一騎原作、原田久仁信画によって、連載された漫画『プロレススーパースター列伝』中の「タイガーマスク」である。リアルな第三のタイガーマスクの試合を追いかけながら、過去へとさかのぼりその正体探しを行うというものであった。

もちろん、その中心となるのはアニメを超え一大プロレスブームを巻き起こした第三のタイガー、佐山サトルであり、佐山本人のインタビューのみならず、好敵手の小林邦昭、ジュニアヘビー級のパイオニアとして一歩先んじた先輩の藤波辰、目白ジムで同時期に技を磨いたキックボクシングの帝王藤原敏男など豪華メンバーの声と豊富な過去の写真によって立体的に浮き彫りにする。

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さらに原作の漫画とアニメの違いが何であったか、作画、キャラクター、ストーリーなど多方面から分析してゆく。

原田久仁信による「猪木談話」の種明かしも、たぶんそうだろうと思った人もいるだろうが、しっかりと言質をとった意義は大きい。

この特集での個人的な最大の収穫は、佐山のサミー・リー時代の動画がYoutubeにあるという情報であった。この時期の佐山は黒のショートタイツ姿で、かなりスリムで、カンフーぽい髪型も新鮮、おそろしくイケメンである。技も新日本プロレス登場の初期には使っていなかった飛び後ろ回し蹴りなど大技を思う存分使って観客にアピールしていてとても楽しい。後のブラックタイガーの正体マーク・ロコとの対戦をあるので、是非以下のリンクに飛んで自分の目でチェックしてほしいと思う(以下がすべてではない)。

Sammy Lee vs Jim Breaks PART1
Sammy Lee vs Jim Breaks PART2
Sammy Lee vs "Rollerball" Mark Rocco



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