つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
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著者別索引コミック編1【ア〜ト】 著者別索引コミック編2【ナ〜ワ】

小説
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「ホワイトラブ」1
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供屮據璽僉璽螢譟璽轡腑鵝1, 2, 34, 5,  6, 7,  8,  9,  10,11-1213-14, 15, 16-17,  18,19
掘峺諺杪╋酋福1, 2, 3, 4, 5 6, 7, 8, 9,10,1112, 1314,15,16,17,18,19

 

電子書籍セール情報

電子書籍セールのまとめ

 

メディア

『情熱大陸 #978 「科学者・落合陽一」』スーパーダイジェスト

 

Magazine Watch

[新潮 2020 5月号 岸政彦『リリアン』] 

[新潮 2019 9月号 千葉雅也『デッドライン』]

鴻巣友季子「100分de名著 マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』」

國分功一郎「100分de名著 スピノザ 『エチカ』」

千葉雅也・東浩紀『実在論化する相対主義』(ゲンロンβ28,29より)

NewsPocks Magazine Autumn 2018 vol.2

NewsPicks Magazine summer 2018 vol.1

 

今月買った本 

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Book Review

793.ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 勝 NEW!

792.森合正範『力石徹のモデルになった男 天才空手家山崎照朝』

791.遠野遥『破局』

790.白井聡『武器としての「資本論」』

789.庭田杏珠、渡邊英徳『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争

788.ハロルド作石『7人のシェイクスピア』1〜12

787.坂口恭平『自分の薬をつくる』

786.村上春樹『一人称単数』

785.水野敬也『夢をかなえるゾウ 4 ガネーシャと死神』 

784.千葉雅也『勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版』

783.村上春樹『猫を捨てる  父親について語る時』

782.松岡正剛『日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読む解く』

781.野崎まど『2』

780.辻田真佐憲『古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家』

779.鈴木智彦『ヤクザときどきピアノ』

778.村上龍『MISSING 失われているもの』

777.砥上裕将、堀内厚徳『線は、僕を描く』1〜4 

776.森山高至『マンガ建築考』

775.藤井太洋『ワン・モア・ヌーク』

774.ドミニク・チェン『未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために』

773.佐々涼子『エンド・オブ・ライフ』

772.岸政彦、石岡丈昇、丸山里美『質的社会調査の方法』

771.Tak.『書くための名前のない技術 case3 千葉雅也さん』 

770.石田英敬『現代思想の教科書 世界を考える知の地平15章』

769.J・ウォーリー・ヒギンズ『続 秘蔵カラー写真で味わう 60年前の東京・日本』

768.スティーヴン・キング『ドクター・スリープ』上、下

767.島田虎之介『ロボ・サピエンス前史』上、下

766.米澤穂信『本と鍵の季節』

765.古市憲寿『奈落』

764.中田考『13歳からの世界征服』

763.松本卓也『創造と狂気の歴史 プラトンからドゥルーズまで』

762.恩田陸『祝祭と予感』

761.乙武洋匡『四肢奮迅』

760.伊藤計劃、三巷文『ハーモニー』3、4 

759.島田裕巳『なぜ京都がいちばんなのか』

758.岸政彦『街の人生』

757.宮田珠己『いい感じの石を拾いに』

756.落合陽一『2030年の世界地図帳』

755.中森明夫『青い秋』

754.坂口恭平『まとまらない人』

753.ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 宗

752.伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』

751.國分功一郎『原子力時代における哲学』

750.迫稔雄『バトゥーキ 5』

749.吉田修一『犯罪小説集』

748.丸山宗利『カラー版 昆虫こわい』

747.石田衣良『絶望スクール 池袋ウエストゲートパーク将后

746.春場ねぎ『五等分の花嫁』1〜11

745.斉藤哲也『試験に出る哲学 「センター試験」で西洋思想に入門する』

744.千住真理子『ヴァイオリニスト20の哲学』

743.東野圭吾『希望の糸』

742.堀江貴文『ハッタリの流儀』

741.鍋倉夫『リボーンの棋士』1〜4

740.内藤理恵子『誰も教えてくれなかった「死」の哲学入門』

739.平野啓一郎『「カッコいい」とは何か』

736.たかぎ七彦『アンゴルモア 元寇合戦記 博多編1』

735.野崎まど『HELLO WORLD』

734.本間龍『ブラックボランティア』

733.福島香織『ウイグル人に何が起こっているのか 民族迫害の起源と現在』

732.堀尾省太『ゴールデンゴールド 6』

731.飲茶『正義の教室 善く生きるための哲学入門』

730.三浦英之『牙 アフリカゾウの密猟組織を追って』

729.河合雅司『未来の地図帳 人口減少日本で各地に起きること』

728.岸政彦『図書室』

727.山口つばさ『ブルーピリオド 5』

726.伊坂幸太郎『シーソーモンスター』

725.ヤマザキマリ『パスタぎらい』

724.篠原健太『彼方のアストラ』1〜5

723.藤井太洋『ハロー・ワールド』

722.千葉雅也『アメリカ紀行』

721.大童澄瞳『映像研には手を出すな! 4』

720.國分功一郎・互盛央『いつもそばには本があった。』

719.貴志祐介『エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く』

718.岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士』1〜3

717.安富歩『老子の教え あるがままに生きる』

716.さやわか『名探偵コナンと平成』
715.ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 次

714.森田真生『数学の贈り物』

713.浦沢直樹『あさドラ! 1』

712.小玉ユキ『青の花  器の森 2』

711.千葉雅也、二村ヒトシ、柴田英里『欲望会議 「超」ポリコレ宣言』

710.村田沙耶香『地球星人』

708.平川哲弘『ヒマワリ』1〜7

707.宮田珠己『ニッポン47都道府県 正直観光案内』

706.青木真也『ストロング本能 人生を後悔しない「自分だけのものさし」』

705.勝間和代『勝間式 超コントロール思考』

704.新川直司『さよなら私のクラマ― 8』

703.堀江貴文『堀江貴文 VS. 鮨職人 鮨屋に修業は必要か?』

702.ヤマザキマリ『ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ』

701.マツキタツヤ、宇佐崎しろ『アクタージュ act-age』1-5 

700.坂口恭平『建設現場』

699.迫稔雄『バトゥーキ』1,2

698.落合洋司『ニチョウ 東京地検特捜部特別分室』

697.えらいてんちょう『しょぼい起業で生きていく』

696.坂口恭平『cook』

695.前田裕二『メモの魔力』

694.ヴィトゲンシュタイン『小学生のための正書法辞典』

693.落合陽一『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる人と育てる人のための教科書』

692.津田大介『情報戦争を生き抜け 武器としてのメディアリテラシー』

691.伊坂幸太郎『フーガはユーガ』

690.J・ウォーリー・ヒギンズ『60年前の東京・日本』

689.落合陽一、猪瀬直樹『ニッポン 2021-2050』

688.東野圭吾『沈黙のパレード』

687.かっぴー、うめ『アイとアイザワ 1』

686.ナカムラクニオ、道前宏子『村上春樹語辞典』

685.石田衣良『七つの試練 池袋ウエストゲートパーク将検

684.小玉ユキ『青の花 器の森 1』 

683.堀江貴文『健康の結論』

682.山口つばさ『ブルーピリオド』

681.『漫画家読本vol.6 あだち充本』

680.ポール・ウェイド『プリズナートレーニング』

679.関根虎洸『遊郭に泊まる』

678.荒木飛呂彦『岸辺露伴は動かない 2』

677.坂口恭平『家の中で迷子』

676.ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス察

675.落合陽一『デジタルネイチャー』(前編)  

      落合陽一『デジタルネイチャー』(後編) 

674.大童澄瞳『映像研には手を出すな!3』

673.宮田珠己『東京近郊スペクタクルさんぽ』

672.出水ぽすか・白井カイウ『約束のネバーランド』1〜9 

671. OCHABI Institute『伝わる絵の描き方 ロジカルデッサンの技法』 

670.土屋敦『男のチャーハン道』
669.岸政彦『はじめての沖縄』

668.荒川弘、田中芳樹『アルスラーン戦記 9』

667.高野秀行『間違う力』

666.三部けい『夢で見たあの子のために 2』

665.クロスケ『巨大仏巡礼』 

664.ロバート・キンセル、マーニー・ぺイヴァン『YouTube革命 メディアを変える挑戦者たち』

663.東野圭吾『魔力の胎動』

662.諌山創『進撃の巨人 25』 

651.堀江貴文『堀江貴文の本はなぜすべてがベストセラーになるのか?』

650.堀江貴文・落合陽一『10年後の仕事図鑑』

649.猪ノ谷言葉『ランウェイで笑って』1〜4  
648.辻田真佐憲『空気の検閲 大日本帝国の表現規制』 
647.中沢新一『アースダイバー 東京の聖地』

646.畠山理仁『黙殺 報じられない”無頼系独立候補”たちの戦い』

645.あだち充『MIX 12』 

474.ラルフ・ミレ―ブス『バイコヌール宇宙基地の廃墟』
473.田中圭一『Gのサムライ』
472.宮城公博『外道クライマー』 
471.山本崇一郎『からかい上手の高木さん』1〜3
470.速水健朗『東京どこに住む?住所格差と人生格差』 
469.勝間和代『2週間で人生を取り戻す!勝間式汚部屋脱出プログラム』 
468.隈研吾『建築家、走る』
467.三部けい『僕だけがいない街 8』 
466.福島香織『SEALsと東アジア若者デモってなんだ!』 
465.ドリヤス工場『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
464.松井優征・佐藤オオキ『ひらめき教室』 
463.清野とおる『増補改訂版 東京都北区赤羽 1』 
462.佐々木敦『ニッポンの文学』 
461.桜木武史『シリア 戦場からの声』 
460.平野啓一郎『マチネの終わりに』 
456.町田康『リフォームの爆発』
455.諌山創『進撃の巨人 19』
454.安田寛『バイエルの謎』 
453.松井優征『暗殺教室 19』 
452.万城目学『バベル九朔』 
451.二ノ宮知子『87CLOCKERS 8』 
450.佐々木敦『例外小説論』
449.落合陽一『これからの世界をつくる仲間たちへ』
PART2 魔法使いになる方法
448.甲斐谷忍『無敵の人 機 
447.堀江貴文責任編集『堀江貴文という生き方』
446.瀬谷ルミ子『職業は武装解除』
445.万城目学『ザ・万字固め』 
444.宮崎克×あだちつよし『怪奇まんが道』 
443.大崎善生『聖の青春』 
442.松井優征『暗殺教室 18』 
441.堀江貴文『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』
440.森山高至『非常識な建築業界 「どや建築」という病』 
439.森博嗣『作家の収支』
438.安田菜津記『それでも、海へ』
437.岡本亮輔『聖地巡礼 世界遺産からアニメの舞台まで』 
436.桐木憲一『東京シャッターガール』(1〜3)
435.松浦儀実・渡辺保裕『神様がくれた背番号』(1〜3)
434.落合陽一『魔法の世紀』
433.斎藤孝『語彙力こそが教養である』
432.三部けい『僕だけがいない街 7』
431.桜木紫乃『ホテルローヤル』
430.危険地報道を考えるジャーナリストの会編『ジャーナリストはなぜ戦場」へ行くのか』
429.高野秀行・清水克行『世界の辺境とハードボイルド室町時代』 
428.米澤穂信『王とサーカス』
427.岩井俊二『リップヴァンウィンクルの花嫁』 
426.和合亮一『詩の寺子屋』  
425.江川紹子『もか吉、ボランティア犬になる。』
424.松井優征『暗殺教室 17』 
423.米澤穂信『真実の10メートル手前』
422.一色まこと『ピアノの森 26』
421.ユリイカ 1月臨時増刊号 総特集 坂口恭平 
420.あだち充『MIX 8』
419.ヤマザキマリ『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』
418.村上春樹『ラオスにいったい何があるというんですか?』 
417.東野圭吾『人魚の眠る家』
416.水木しげる『私はゲゲゲ』 
415.西尾維新『掟上今日子の備忘録』 
414.舘野仁美『エンピツ戦記』 
413.岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら』 
412.増田俊也・一丸『七帝柔道記 2』 
411.ウエルベック『服従』
410.國分功一郎監修『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』
         『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』2(A-F) 
409.二ノ宮知子『七つ屋しのぶの宝石匣 2』
408.島田裕巳・中田考『世界はこのままイスラーム化するのか』
407.小林よしのり・宮台真司・東浩紀『戦争する国の道徳』 
目次 | 20:14 | comments(1) | - | - |
ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 勝

JUGEMテーマ:自分が読んだ本  文中敬称略

 

 

ヤマザキマリとり・みきによる壮大な歴史コミック『プリニウス』は、10巻で最大の山場を迎える。自分の母親、妻だけでなく、哲学者セネカ、将軍コルブロなど臣下を次々に死へと追いやった暴君ネロの命運がまさに尽きようとしていたのだ。そんなローマの混乱に背を向けるように、プリニウス一行はフェニキアからシリアへと旅を続けていた。

 

そこで出会う異国の神フワワ、ギルガメッシュ神話にも登場するこの神は、いわば『もののけ姫』におけるシシ神のような存在であり、プリニウスも「自然の脅威を表した神」という。そして、ハチミツの食べ過ぎで虫歯となったフェリクスのために、レバノン杉の樹皮をはがそうとしたエウクレスは、フワワを信仰する人々によって危うく命を奪われそうになる。その窮地を救ったのは、プリニウスの槍投げの才であった。そして、フワワは遠く離れたネロの悪夢の中にも恐ろしい姿で現れ、あの世へと誘う。というのも、ネロもまたレバノン杉を伐採して、神殿を建てようとしていたからだ。

 

度重なる神殿の建設と重税で疲弊したローマでは、人々の心はネロから離れ、ローマ帝国の版図の各地で反乱の火の手が上がり、かつての中心たちも次々に去ってゆく。いつしかネロの最側近であったティゲリヌスも姿を消していた。

 

これまでシェイクスピアの『オセロ』におけるイヤゴーのような人心を操る暗い悪の権化とみられていたティゲリヌスだったが、実はその存在はむしろ『ハリー・ポッター』シリーズにおけるセプルス・スネイプ的な役どころであったことがわかる。彼が忠義立てしていたのは、ネロではなく、かつてはネロの親友でありながら、ポッパイエをめぐる争いで、ルシタニア総督へと左遷されたポッパエアの前夫マルクス・オトであった。ティゲリヌスは、むしろ義と友情の人であったのだ。彼は、オトが受けた屈辱を晴らす計画を着々と進め、ポッパエアを死に追い込み、ネロの悪評に油を注ぎ自滅の道を後押ししてきたが、その手管が冷徹なだけであって、ローマの破滅を望んだわけではなかった。

 

追い詰められたネロを一向に守ろうとする気配のないティゲリヌスを問い詰めるヘリウス。それに対して、ティゲリヌスはこう言い放つ。

 

“あなたは…それでも陛下を守る立場の人間なのですか?”

“私が守るのはローマだ ヘリウス 皇帝ではない!”

 

追い詰められたネロは、いよいよ狂気を帯びてくる。オウムのアケロンがネロに向け放つ言葉は、かつてネロが周囲の人々に放った暴言の数々であった。しかし、アケロンの姿は実はネロ以外の人には見えない。アケロンとは、ギリシア語で、あの世との境の川、日本でいう「三途の川」の意味ではなかったか。

 

ネロに追っ手が迫る。アエギュプトス(エジプト)へと船で逃れることができるだろうか。

 

それとも逃げるのに疲れ果て、みすみす捕らえられ、処刑されるのを待つのか。

 

それとも、屈辱を避けるために、自ら死を選ぶのか。


そんなローマの騒乱を背にプリニウス一行がたどりついたパルミュラは、インフラが整備され、世界の様々な民族、文化、言語、宗教が入り混じる、砂漠の中のオアシス国際都市であった。そこでプリニウス一行は、平たい顔の民族にも、そして仏教の僧にも出会う。プリニウスの夢はさらにガンダーラをかけめぐることになるのだろうか。

 

『プリニウス 勝は、いわば二重のレクイエムである。一つは、暴虐の限りを尽くしつつも、自らを芸術家と信じて疑わなかった皇帝ネロへの、そしてもう一つは残された遺跡さえもIS(イスラム国)の手によって破壊されてしまったが、かつて栄華をきわめたグローバル都市パルミュラへのレクイエムである。『平家物語』のように、諸行無常の声が、響きわたる。

 

関連ページ:

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 宗

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 次

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 察

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 此

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 后

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 検
ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 掘
ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 供
ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 機

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今月買った本(2020年9月)9月22日更新

 文中敬称略

 

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9月22日

 

小沢かな、荒木健太郎『BLUE MOMENT ブルーモーメント Vol.2』(Bridge Comics/KADOKAWA)

このコミックに描かれている気象の解説は、荒木健太郎の著書の内容そのままなので、他のドラマとは違う解説の深さやリアリティがあります。雪のもたらす災害がテーマとなる2巻では主人公たちの過去の出来事からそれぞれの行動が解き明かされ、心理ドラマとしての奥行きの深さも見せます。

 

9月21日

 

池井戸潤『合本 半沢直樹』(文春e-Books/文藝春秋) Kindle版

池井戸潤『半沢直樹 アルルカンと道化師』(講談社)Kindle版

半沢直樹シリーズの既刊4冊『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』をまとめた本です。Kindle版の価格が2852円で、40%(1154ポイント)還元だと、Kindle本のポイント還元セールを利用すれば、新刊の『アルルカンと道化師』はポイントだけで手に入るなと考え、購入しました。文庫になった時期に購入した最初の二冊はうまく乗れなかったので(世代モノのノリが今一つ)、そこを大きな力に立ち向かう個人のドラマとしてうまく演出したテレビチームの功績はいくら強調してもしすぎることはないでしょう。最新シリーズのテレビ版『半沢直樹』(原作は『ロスジェネの逆襲』+『銀翼のイカロス』)は、髪型も表情も完全にブルースリーになっていますね。新作『アルルカンと道化師』は、美術系出版社の買収話をめぐり、名画に秘められた謎を半沢が解くミステリー仕立ての企業ドラマになっています。

 

9月20日

 

小沢かな、荒木健太郎『BLUE MOMENT ブルーモーメント Vol.1』(Bridge Comics/KADOKAWA)

KADOKAWAのセールで期間限定で212円となっていたので購入。『雲を愛する技術』の雲博士、荒木健太郎監修の本格気象ドラマ。天気予報がいかにさまざまな現場の生死に直結しているかを、極端な主人公の行動とそれに振り回される助手によって、わかりやすく見せてくれるバディものですが、感動し、泣けるコミックでもあります。

 

北村紗衣『不真面目な批評家、文学・文化の英語をマジメに語る シェイクスピアはなぜ「儲かる」のか?』(EJ新書/アルク)Kindle版

おそらくは編集者が売るためにつけたタイトルなのかもしれませんが、かえってわけがわからなくなってしまっています。英語の映画や小説、ドラマなどを通して、生きて現代英語を身につけるためのエッセンスが具体例に即し、面白く語られている本です。もちろん、この方法は英語以外の外国語にも応用可能です。

 

9月13日

 

大澤真幸、國分功一郎『コロナ時代の哲学 ポストコロナのディストピアを生きぬく』(左右社)Kindle版

社会学者の大澤真幸による新型コロナを哲学はいかにとらえるかという問題提起と、大澤と哲学者國分功一郎との対談、それにアフガニスタンでテロのため亡くなった中村哲氏への大澤の追悼文の三部から構成されています。新型コロナによって私たちがとることを余儀なくされる「新しい生活様式」とは、かつて文学が描いたディストピアに限りなく似ています。しかし、こうした政策に反対した哲学者アガンペンは大きな反発を受けることとなりました。人文科学の視点から、コロナの生み出す社会的問題と新しい思考の視座をめぐる今最も必要とされる議論です。

 

ヤマザキマリ『たちどまって考える』(中公新書ラクレ)Kindle版

漫画家であり、エッセイストとしても活躍しているヤマザキマリによる新型コロナが引き起こした生活変容に対するエッセイです。イタリア在住であり、家族もイタリアにいる著者は、イタリアに戻ろうとした矢先に、世界中で新型コロナが蔓延し、それまで世界中を股にかけて旅してきた著者も、イタリアへの帰国もままならぬ状態に置かれました。イタリアでは、日本以上の感染爆発が起こり、多くの人が亡くなったのです。そうした世界そのものあり方から、私たちの生き方そのものを見直す時期にきたのだと著者は考えます。

 

 

9月10日

 

竹田いさみ『世界史をつくった海賊』(ちくま新書)Kindle版

この日の日替わりセールの対象となった機会に購入。海賊は、単に略奪を行う悪党の集団ではなく、ヨーロッパの覇権国家の成立にも大きな役割を果たし、グローバルな交易や金融の世界の立役者でもありました。スパイス、阿片、コーヒー、紅茶、砂糖、奴隷となどの取引も海賊抜きには語れません。残虐な悪党である一方で、グローバルな冒険者で国家にとっての英雄という、両義的な存在の「海賊」をキーワードに世界史を見るとき、これまでバラバラであった歴史的事実が一つながりの真実として浮上してきます。

 

 

9月9日

 

諌山創『進撃の巨人 32』(少年マガジンコミックス/講談社)Kindle版

エレン一派がもくろむ「地ならし」とは、巨人の力によってパラディ島以外の人々をせん滅してしまううこと。それを阻止するために、かつての敵とも手を結び立ち上がるミカサたち。とうとう一番戦いたくない相手同士が戦うという最悪の結末へと物語は向かってゆくように見えます。物語がスタートした時点で、ここまでの複雑で劇的な展開を予測できた読者はほとんどいなかったのではないでしょうか。

 

ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 10』(バンチコミックス/新潮社)Kindle版

古代ローマ時代の実在の人物を描いた『プリニウス』。シリアへと向かうプリニウス一行。その行く手ににはパルミュラも。他方、ローマではついに暴君ネロに対する反逆ののろしが上がり、臣下も次々に去ってゆきます。命運尽きたネロの選択は?ネロは、どうしようもない人物ですが、『プリニウス』では、人間的なあまりに人間的な人物として描かれています。ちなみに、プリニウスとネロの没年には10年以上のタイムラグがあるので、まだまだプリニウスの冒険は続きます。そして、ローマの政界のどろどろも…

 

 

9月8日

 

浦沢直樹『連続漫画小説 あさドラ! 4』(ビッグコミックスペシャル/小学館)

作者の意向で、今のところ電子版は出ていないので、近所のコンビニに立ち寄ったついでに購入。十代にして飛行機乗りとなり、怪獣に立ち向かった一人の女性の物語。1964年東京オリンピック開会式の前日。ついにあの怪物が出現します。その正体は?特ダネの匂いをかぎつけ、スクープしようとするトップ屋、芸能界デビューしようとするアサのクラスメート、さらにそのあとをつけた友人にもトラブルがふりかかりと複数のストーリーが複雑にからみあう展開となります。

 

9月5日

 

柄谷行人、浅田彰『柄谷行人 浅田彰全対話』(講談社文芸文庫)Kindle版

文芸文庫のレーベルフェアを機会にKindle版を購入。1985年から1998年にかけて行われ、柄谷の対談集や雑誌に掲載された柄谷行人と浅田彰の対談を集成したもの。その時代知の最前線に立っていた二人はいったい何を考えていたのか、その慧眼は、現在の世界の変化に対してどこまで有効なのか、時代を遡りながら世界の変化を考える上での叩き台となる一冊です。

 

9月4日

 

大場つぐみ、小畑健『プラチナエンド 13』(ジャンプコミックスDIGITAL/集英社) Kindle版

天使たちに導かれて神候補の中から一人を選ぶサバイバルゲームもいよいよ終盤に。自ら神となる決意をした架橋明日(かけはしみらい)と、偽りの神の誕生を阻止したい米田博士との一対一の対決に入ります。咲の命を脅かすことで、明日に断念させようとする米田。事態はいよいよ大詰めに向かいます。

 

遠藤達哉『SPY×FAMILY 5』(ジャンプコミックスDIGITAL/集英社) Kindle版

スパイの父、殺し屋の母、超能力者の娘、偽りの家族がそれぞれの目的を果たすために、奮闘しながらしだいに本物の家族に劣らぬ絆を築いてゆくというハートウォーミングなコメディ。勉強がからきしダメなアーニャのとっての最大の鬼門、それが中間考査でした。試験の結果次第では学校にいられなくなるとなってアーニャ大ピンチ。家族のサポートによっていかに切り抜けるのでしょうか。

 

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