つぶやきコミューン

立場なきラディカリズム、ツイッターと書物とアートと音楽とリアルをつなぐ幻想の共同体
<< March 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
RECENT COMMENT
  • 万城目学『悟浄出立』
    石山智男 (02/14)
  • 伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』
    藍色 (09/23)
  • 森山高至『非常識な建築業界 「どや」建築という病』
    森山 (03/05)
  • 伊坂幸太郎『ジャイロスコープ』
    藍色 (12/11)
  • 坂口恭平『現実脱出論』
    佐藤 (04/22)
  • 増田俊也『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』
    mkamiya (03/18)
  • 増田俊也『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』
    ω (03/18)
  • 板垣恵介・宮谷拳豪『バキ外伝 拳刃 1』
    mkamiya (01/18)
  • 板垣恵介・宮谷拳豪『バキ外伝 拳刃 1』
    ゆーり・ぼいか (01/17)
  • 堀江貴文『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』
    mkamiya (11/01)
RECENT TRACKBACK
@kamiyamasahiko
MOBILE
qrcode
PROFILE
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
目次

索引


電子書籍の裏道 日々現れては消えるKindle関連の情報はこちら

小説
LOVE STORIES (gooブログ)
「ホワイトラブ」1
  2   3    4    
6   7   8   9  10
                          1
1 12 13 14 15 16 17 18 19
供屮據璽僉璽螢譟璽轡腑鵝1, 2, 3, 4,    5,    6, 7,     8,  9,  10,
                                   11-12, 13-14, 15, 16-17,  18,19
掘峺諺杪╋酋福1, NEW!

Books
474.ラルフ・ミレ―ブス『バイコヌール宇宙基地の廃墟』
473.田中圭一『Gのサムライ』
472.宮城公博『外道クライマー』
471.山本崇一郎『からかい上手の高木さん』1〜3
470.速水健朗『東京どこに住む?住所格差と人生格差』 
469.勝間和代『2週間で人生を取り戻す!勝間式汚部屋脱出プログラム』
468.隈研吾『建築家、走る』
467.三部けい『僕だけがいない街 8』
466.福島香織『SEALsと東アジア若者デモってなんだ!』
465.ドリヤス工場『有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。』
464.松井優征・佐藤オオキ『ひらめき教室』 
463.清野とおる『増補改訂版 東京都北区赤羽 1』
462.佐々木敦『ニッポンの文学』 
461.桜木武史『シリア 戦場からの声』
460.平野啓一郎『マチネの終わりに』
456.町田康『リフォームの爆発』
455.諌山創『進撃の巨人 19』
454.安田寛『バイエルの謎』 
453.松井優征『暗殺教室 19』
452.万城目学『バベル九朔』 
451.二ノ宮知子『87CLOCKERS 8』 
450.佐々木敦『例外小説論』
449.落合陽一『これからの世界をつくる仲間たちへ』
  PART2 魔法使いになる方法
448.甲斐谷忍『無敵の人 機 
447.堀江貴文責任編集『堀江貴文という生き方』
446.瀬谷ルミ子『職業は武装解除』
445.万城目学『ザ・万字固め』
444.宮崎克×あだちつよし『怪奇まんが道』
443.大崎善生『聖の青春』 
442.松井優征『暗殺教室 18』
441.堀江貴文『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』
440.森山高至『非常識な建築業界 「どや建築」という病』
439.森博嗣『作家の収支』
438.安田菜津記『それでも、海へ』
437.岡本亮輔『聖地巡礼 世界遺産からアニメの舞台まで』
436.桐木憲一『東京シャッターガール』(1〜3)
435.松浦儀実・渡辺保裕『神様がくれた背番号』(1〜3)
434.落合陽一『魔法の世紀』
433.斎藤孝『語彙力こそが教養である』
432.三部けい『僕だけがいない街 7』
431.桜木紫乃『ホテルローヤル』
430.危険地報道を考えるジャーナリストの会編『ジャーナリストはなぜ戦場」へ行くのか』
429.高野秀行・清水克行『世界の辺境とハードボイルド室町時代』
428.米澤穂信『王とサーカス』
427.岩井俊二『リップヴァンウィンクルの花嫁』 
426.和合亮一『詩の寺子屋』 
425.江川紹子『もか吉、ボランティア犬になる。』
424.松井優征『暗殺教室 17』
423.米澤穂信『真実の10メートル手前』
422.一色まこと『ピアノの森 26』
421.ユリイカ 1月臨時増刊号 総特集 坂口恭平
420.あだち充『MIX 8』
419.ヤマザキマリ『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』
418.村上春樹『ラオスにいったい何があるというんですか?』 
417.東野圭吾『人魚の眠る家』
416.水木しげる『私はゲゲゲ』 
415.西尾維新『掟上今日子の備忘録』 
414.舘野仁美『エンピツ戦記』
413.岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら』
412.増田俊也・一丸『七帝柔道記 2』
411.ウエルベック『服従』
410.國分功一郎監修『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』
         『ジル・ドゥルーズの「アベセデール」』2(A-F) 
409.二ノ宮知子『七つ屋しのぶの宝石匣 2』
408.島田裕巳・中田考『世界はこのままイスラーム化するのか』
407.小林よしのり・宮台真司・東浩紀『戦争する国の道徳』
406.伊坂幸太郎『陽気なギャングは三つ数えろ』
405.和夏弘雨×碧海景『火葬場のない町に鐘が鳴る時 3』
404.出口治明『人生を面白くする本物の教養』

403.保坂和志・小沢さかえ『チャーちゃん』

402.朝井リョウ『武道館』
401.森田真生『数学する身体』
400.吉本ばなな『ふなふな船橋』

      吉本ばなな『ふなふな船橋』PART2(固有名詞辞典)
399.上杉隆『悪いのは誰だ!新国立競技場』

398.北条司『エンジェル・ハート 2ndシーズン 12』
397.小橋めぐみ『恋読 本に恋した2年9ヶ月』
396.会田誠『美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか』
395.飲茶『14歳からの哲学入門』

394.板垣恵介『刃牙道 8』
393.星野智幸『呪文』
392.辻田真佐憲『たのしいプロパガンダ』

391.松井優征『暗殺教室 16』
390.坂口恭平『家族の哲学』 
389.石川美子『ロラン・バルト』
388.羽海野チカ『3月のライオン 11』

387.村上春樹『職業としての小説家』

386.羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』
385.二ノ宮知子『87CLOCKERS 7』
384.古市憲寿『保育園義務教育化』

383.ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 掘

382.又吉直樹『東京百景』
 PART2(地名辞典)

381.ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』
380.畑中章宏『『日本残酷物語』を読む』

379.村上春樹『村上さんのところ』
 PART2(人名・作品名辞典)
378.辻田真佐憲『ふしぎな君が代』
377.三部けい『僕だけがいない街 6』

376.藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う。』
375.坂口恭平『幸福な絶望』

 PART2(地名索引) 
 PART3(人名索引)
 
   PART4 (書名索引)

 PART5 (音楽・映画索引)
 坂口恭平の熊本ーそれからー NEW!
374.板垣恵介『刃牙道 6』 
373.堤未果『沈みゆく大国 アメリカ <逃げ切れ!日本の医療>』
372.五十嵐泰正・開沼博編『常磐線中心主義』
371.松井優征『暗殺教室 15』

370.伊坂幸太郎『ジャイロスコープ』
369.岸政彦『断片的なものの社会学』
368.吉田修一『森は知っている』
367.甲野義紀『今までにない職業をつくる』
366.増田俊也編『肉体の鎮魂歌』
365.和夏弘雨『火葬場のない町に鐘が鳴る時』1、2
364.伊坂幸太郎『火星に住むつもりかい?』
363.北条かや『整形した女は幸せになっているのか』
362.津田大介×西きょうじ『越境へ。』
361.又吉直樹『第二図書係補佐』
360.茂木健一郎『東京藝大物語』
359.あだち充『MIX 7』 
358.堀江貴文『あえて、仕事から外れる。逆転の仕事論』

357.吉川浩満『理不尽な進化』
356.椹木野衣『アウトサイダー・アート入門』
355.松井優征『暗殺教室 14』
354.黒柳徹子『トットひとり』
353.東野圭吾『ラプラスの魔女』
352.福島香織『本当は日本が大好きな中国人』
351.田中圭一『神罰 1.1』 
350.國分功一郎『近代政治哲学』
349.米澤穂信『満願』

348.海堂尊『スリジエセンター1991』
347.増田俊也×一丸『七帝柔道記 1』

346.千葉雅也監修『哲子の部屋掘
345.高橋源一郎『デビュー作を書くための超「小説」教室』
344.國分功一郎監修『哲子の部屋 供 
343.荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の漫画術』
342.國分功一郎監修『哲子の部屋 機
341.柴崎友香『パノララ』
340.北条司『エンジェル・ハート 2ndシーズン 10』
339.常岡浩介『イスラム国とは何か』

338.ヤマザキマリ『国境のない生き方』
337.水道橋博士『藝人春秋』(文春文庫版) 
336.大塚明夫『声優魂』

335.國分功一郎『暇と退屈の倫理学』(1)
                   『暇と退屈の倫理学』(2)

334.鈴木みそ『ナナのリテラシー 1』
332.又吉直樹『火花』

331.ニコ・ニコルソン『ニコ・ニコルソンのマンガ道場破り』
330.中森明夫『寂しさの力』
329.岩田健太郎『サルバルサン戦記』
328.橋本幸士『超ひも理論をパパに習ってみた』
327.福島香織『中国複合汚染の正体』 
326.猪瀬直樹『救出 3.11気仙沼公民館に取り残された446人』

325.谷本真由美×ポール・ロブソン『添削!日本人の英語 PART2
324.坂口恭平『ズームイン、服!』

323.荒川弘×田中芳樹『アルスラーン戦記 3』
322.内藤正典『イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北』
321.ヤマザキマリ×とり・みき『プリニウス 供
320.苫米地英人『『21世紀の資本論』の問題点』
319.阿部和重・伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』

318.三部けい『僕だけがいない街 5』
317.増田俊也『VTJ前夜の中井祐樹』
316.水野敬也『夢をかなえるゾウ 3』
315.岩崎夏海『『もしドラ』はなぜ売れたのか?
314.フランソワ・ヌーデルマン『ピアノを弾く哲学者』 

313.あだち充『MIX 6』

312.石田衣良『余命一年のスタリオン』
311.諌山創『進撃の巨人 15』
310.アレックス・カー『ニッポン景観論』

309.浦沢直樹・長崎尚志『MASTERキートン Reマスター』
 
308.倉方俊輔・柴崎友香『大阪建築 みる・あるく・かたる』
307.坂口恭平『隅田川のエジソン』

306.貞本義行『新世紀エヴァンゲリオン 14』
 
305.堀江貴文&テリヤキ編集部『ばかウマ』
304.板垣恵介『刃牙道 3』

303.岩田健太郎『「感染症パニック」を防げ!』
302.二ノ宮知子『七つ屋志のぶの宝石匣 1』 
301.辨野義巳『大便通』
300.船曳健夫『旅する知』

299.柄谷行人『遊動論 柳田国男と山人』

298.増田俊也・原田久仁信『KIMURA 4』

295.唐橋ユミ『わたしの空気のつくりかた』

294.海堂尊『アクアマリンの神殿』 
293.一色まこと『ピアノの森 25』
292.辻田真佐憲『日本の軍歌』
291.平野啓一郎『「生命力」の行方』
290.川村元気『億男』
289.勝間和代『稼ぐ話力』
288.ニック・ビルソン『ツイッター創業物語』
287.Jay.他『SHERLOCK ピンク色の研究』
286.松井優征『暗殺教室 11』
285.伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』
284.小山宙也『宇宙兄弟 24』 
283.瀬戸内寂聴・堀江貴文『死ぬってどういうことですか?』 
282.早野龍五・糸井重里『知ろうとすること。』 
281.中井祐樹『希望の格闘技』
280.万城目学『悟浄出立』 
279.北条司『エンジェル・ハート 2ndシーズン 9』 
278.坂口恭平『現実脱出論』
277.坂口恭平『坂口恭平 躁鬱日記』
276.原田久仁信・増田俊也『KIMURA 3』
275.常見陽平『リクルートという幻想』
263.石田衣良『憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークⅪ』
262.三部けい『僕だけがいない街 4』
261.東浩紀『弱いつながり 検索ワードを探す旅』 PART2 
260.平野啓一郎『透明な迷宮』
259.井上雄彦『バガボンド 37』
258.千葉雅也『別のしかたで ツイッター哲学』
257.コロッケ『マネる技術』
256.塚谷裕一『スキマの植物図鑑』 
255.隈研吾『僕の場所』
254.桜坂洋・小畑健『All You Need Is Kill 2』
253.桜坂洋・小畑健『All You Need Is Kill 1』
252.出口治明『ビジネスに効く最強の「読書」』
251.堀江貴文・岡田斗司夫『ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!』 
250.二ノ宮知子『87CLOCKERS 5』
249.土屋敦『男のパスタ道』
248.あだち充『MIX 5』
247.岩合光昭『ネコを撮る』
246.矢野久美子『ハンナ・アーレント』
245.蔵本由紀『同期する世界』
244.福岡伸一『生物と無生物のあいだ』
243.東浩紀・桜坂洋『キャラクターズ』
242.仲野徹『エピジェネティクス』
241.一色まこと『ピアノの森 24』
240.槇文彦・大野秀敏編『新国立競技場、何が問題か』
238.荒川弘・田中芳樹『アルスラーン戦記 2』
237.浦久俊彦『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』
 
236.外山滋比古『乱読のセレンディピティ』

235.柳広司『ジョーカー・ゲーム』
234.吉本隆明『読書の方法』  
233.森繁拓真『となりの関くん 1』
232.斉藤孝『コメント力』
231.松井優征『暗殺教室 9』
230.増田俊也『シャトゥーン ヒグマの森』
229.内田樹『先生はえらい』
 
228.堀川アサコ『幻想郵便局』
 
227.松田奈緒子『重版出来!3』
226.海堂尊『カレイドスコープの箱庭』
225.三部けい『僕だけがいない街 3』 
224.松駒・ハシモト『ニーチェ先生 1』
223.三部けい『僕だけがいない街 2』 
222.三部けい『僕だけがいない街 1』 
221.村上春樹『女のいない男たち』(1)   
       村上春樹『女のいない男たち』(2) 

220.荒川弘・田中芳樹『アルスラーン戦記 1』
219.小川洋子・河合隼雄『生きるとは、自分の物語をつくること』
218.鎌倉幸子『走れ!移動図書館』
217.伊坂幸太郎『首折り男のための協奏曲』
216.諫山創『進撃の巨人 13』 
215.佐野菜見『坂本ですが? 2』 
214.北条かや『キャバ嬢の社会学』 
213.坂口恭平『坂口恭平のぼうけん 1』 
212.冲方丁『はなとゆめ』
211.赤羽雄二『ゼロ秒思考』 
210.水樹奈々『深愛』

209.荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』
208.長谷川英祐『働かないアリに意義がある』 
207.小山宙哉『宇宙兄弟 23』
206.北条司『エンジェル・ハート 2ndシーズン 8』

205.イケダハヤト『なぜ僕は「炎上」を恐れないのか』
204.吉田修一『怒り』(上)(下) 
203.増田俊也『木村政彦は力道山をなぜ殺さなかったのか』

202.福田里香『ゴロツキはいつも食卓を襲う』 
201.小川洋子『人質の朗読会』 
200.勝間和代『最後の英語のやり直し!』 
199.荒川弘『銀の匙 Silver Spoon 11』 

198.詩歩『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』 
197.松井優征『暗殺教室 8』 
196.佐々木俊尚『家めしこそ、最高のごちそうである。』

195.荒川弘『百姓貴族 3』
194.出口治明『仕事に効く教養としての「世界史」』
193.原田曜平『ヤンキー経済』
192.原田久
目次 | 23:35 | comments(0) | - | - |
落合陽一『超AI時代の生存戦略』

JUGEMテーマ:自分が読んだ本 文中敬称略

 

 

『超AI時代の生存戦略 <2040年代>シンギュラリティに備える34のリスト』(大和書房)は、メディアアーチストで筑波大助教の落合陽一が、人工知能が人間に追いつくシンギュラリティ(技術的特異点)が予想される2040年代までを視野に入れながら、新しい時代の生き方や仕事、研究のスタイルを解説した本である。

 

一見他の類書と同じように見えるが、他の未来予測的な本や記事の粗雑さを逆転させている点が特に重要である。たとえば、機械対人間といった図式。

 

 その上で、持たざるローカルに所属する人々が2040年代の世界をぼんやり想像しながら過ごす余裕があるだろうか?少なくとも日本ローカルに暮らす私たちにはないはずだ。機械との親和性を高めコストとして排除されないようにうまく働くか、機械を使いこなした上で他の人間から職を奪うしかないのだ。この構図は機械対人間ではなく、「人間」と「機械親和性の高い人間」との戦いに他ならないのだから。p23

 

あるいは「クリエイティブ」という言葉の罠。

 

 先に述べたように、「AIはAIとしての仕事を、人間は人間らしいクリエイティブな仕事をすればいい」という論調が僕は嫌いだ。

 この論調は思考停止に過ぎず、クリエイティブという言葉であやふやに誤魔化すことで、行動の指針をぼやかす。つまり、この論調で語る人は、要するに「何をしたらいいかわからない」、ということであって、これは多くの企業担当者も同様の発言をしやすい。pp25-26

 

「クリエイティブ」はAIの対概念ではありえないし、AIを使ったクリエイティビティの可能性が視野に入っていない前時代的なクリシェにすぎないということだ。

 

落合陽一の主張は、キーワードの選択ではなく、キーワードの使い方の方にある。偽の対立は、現実を正しく反映していない。つねに対立は、二項を正しく立てる必要があるし、その対立もかりそめのものであって、移行することによって解消されうるものである。

 

つまり、二項をAとBではなく、AとA+Bとして考えること。

 

いいかえるなら

 

「古典的人間らしさ」VS「デジタルヒューマンらしさ」

 

という基本図式がまず本書全体を支配しており、時代の変化はA→A+Bの変化として現れるのである。

 

同じ発想が、ワークライフバランスにもあてはまる。

 

ワークライフバランスの考えは、ワークとライフを二項対立的にとらえる点において、偽の対立である。その場合、ワークはライフとしての価値を奪われた奴隷の労役とみなされることとなる。

 

ワークライフバランスという図式に落合陽一が置き換えるのは、ワークアズライフ(生活としての仕事)という新しい考え方だ。つまりあらゆる場所で常時世界とつながりながら仕事が可能になった超AI時代において、仕事と生活の双方は大きく重なり合うことになる。

 

 今の社会に即すと、僕はこの言葉にとても違和感をおぼえる。いつでもどこでも情報と繋がり、それゆえにいつでも仕事とプライベートが混在するような世界になった今、ワークがライフでない時点で、言葉が実生活と矛盾しているのではないかと感じるわけだ。単なる労働というものがインターネット以後、時空間を超えてコピーされるようになった今、個人のキャラクターが生活スタイルに根差した労働メソッドが求められている。

 ワークライフバランスは一生をいくつかのサブセットに分けて考えることが可能であるということを許容した言葉であり、常時接続性の高い現代には親和性が低い。(…)

 そこで、なるべくライフとしてのワークにする。つまり、余暇のようにストレスレスな環境で働けるように環境を整えていくということが特に重要である。pp30-31

 

落合陽一において特徴的なロジックは、対立もしくは移行する二つの項は、たとえば人間対機械という純血種間にではなく、人間対(人間+機械)のように、純血種とハイブリッドの間にあるということだ。

 

ストレスレスな世界をどのように構築するかが、本書のテーマの一つとなるだろう。

 

未来は、余暇のように、あるいは趣味のように、ストレスレスに構築されることで、より効率的なものとなるというのが本書の中心的な考え方だ。あえてそれを名づけるなら、「わが道を行く」ブルーオーシャン戦略ということになるだろう。個は、スタンダードを気にすることなしに、つまり他との競争を意識することなしに、個であることに徹することで、価値を獲得する。

 

「みんな違って、みんないい」ということになる。

 

 今まで言われてきた、「自分は自分の道を行く」というのは、競争の上でどういうキャラクターを付けていくかという話だった。

 しかし今、その意味ではまったくなく、これからやらないといけないことは、全員が全員、違う方向に向かってやっていくことを当たり前に思うということだ。つまり、誰も他人の道について気にかけてない、そして自分も気にしていないというマインドセットだ。

 今、この世界で他人と違うのは当たり前で、他人と違うことをしているから価値がある。もし、他人と競争をしているならば、それはレッドオーシャン(競争の激しい市場)にいるということだ。つまり、競争心を持つというのは、レッドオーシャンの考え方で、そうではなくて一人一人がブルーオーシャン(未開拓な市場)な考え方をしなくてはいけない。p45

 

本書の文体は、語尾こそ「ですます」調であるが、参考文献を完備し、そのレフェランスのシステムの中で、論文的に語っている『魔法の世紀』(但し本書のエピローグの言語は『魔法の世紀』の延長上にある)とも、またロジックを極限まで整理した上で限りなくシンプルにわかりやすく語った『これからの世界をつくる仲間たちへ』とも根本的に違っている。抽象一本ではなく、多様なシーンでの現実の変化を演算することに本書の主眼は置かれているのである。

 

あらかじめ「本書を読む前に」で断っているように、抽象的に概観を語った「プロローグーーーインターネットの身体化から、シンギュラリティ前夜へ」第1章 超AI時代の「生き方」は執筆原稿であるのに対し、第2章 超AI時代の「働き方」第3章 超AI時代の「生活習慣」はインタビューの文字起こしに加筆したもので、まるでTDKのCMの中の落合陽一が、あのフラットな口調でそのまま目の前でしゃべっているような臨場感があり、この語り口も本書の大きな魅力となっている。

 

抽象レベルのロジックと生活や研究の現場の身辺的なもののはざまの中間地帯で、ほとんど即興的に未来を演算しながら語ること、本書の楽しさは、概念によるSFのような未来社会像の組み立てにある。

 

これは、同時に、とりわけ第3章において、日常生活を異化し、笑いをとる結果につながっている。高コレステロール、高タンパク、高油脂なものの中毒性は、氷河期の人類の飢餓時代に脳に組み込まれた記憶に起因するという文脈の中で、

 

 ただ油に絡まって、しょっぱくて、炭水化物が含まれていたら、それはうまいに決まっている。さらにタンパク質が入っていれば最高で、それは焼肉とご飯とか、ラーメンとチャーシューとか、寿司だったら大トロがまさしくそういう系の食べ物だ。ソフトクリームやパフェ、ハンバーガーなども、私たちが遺伝子レベルで好きなものだろう。p149

 

また、「コンプレックスと平均値」に関する部分では、最近の落合の最大のキーワードである「エモい」や「エモさ」(感情の揺れ動き)が使われていてとても興味深い上に、役に立つ。コンプレックスは自らの不可能な目標との差か、他人との差のいずれかから生じる。前者は、できないことはできないのだからできることに集中すればよいだけ、後者は「レッドオーシャン」となるそんな場所で戦わなければよいだけということになる。抽象レベルの未来予測的トレンドの変化を扱っているように見えて、生活密着型の自己啓発書の側面も本書は同時に持っているのである。

 

こうしたゆるい展開のあとで、再び「エピローグ ユビキタス社会からデジタルネイチャーへ」で、落合は『魔法の世紀』の高密度な言説へと回帰する。その中では、まず「ヒト」の再定義が主題となる。ミシェル・フーコーが『言葉と物』で示したように、「人間」という概念自体が近代の発明品にすぎない。そして、今こそその古典的な「人間」の概念が消え去り、進化したテクノロジーと融合した別のものへと変容し、新たなパラダイムを迎えつつあるということだ。その中で、計算機的自然(デジタルネイチャー)を希求する落合の姿勢は一貫している。

 

 魔法の世紀とするか、奴隷の世紀とするか。今私たちに求められていることは、シンギュラリティへの恐怖を掻き立てることなく、人と機械の調和した、そして人間中心主義を超越した計算機的自然の中で、新たな科学分野を模索していくことである。p182

 

一歩先の世界へ、プロトピアへ。ケヴィン・ケリーの言葉を借りながら、落合が描き出す未来像は、クールで明るいが、古典的な「人間らしさ」の概念を捨てることを、私たちに挑発的に、あるいは誘惑的に迫るのである。

 

『超AI時代の生存戦略』は、どの章、どの項目から読むことも可能であるような、落合の著書の中でも特異な本であり、その読み方も、抽出されるエッセンスも、人により異なることだろう。そして、全体を大雑把に消化するよりも、最もシンクロする部分、つまりあなたがエモいと思う部分に注意と努力を集中的に向けることが、あなた自身の生存戦略につながるのではなかろうか。

 

関連ページ:

落合陽一『これからの世界をつくる仲間たちへ』 
落合陽一『魔法の世紀』 

春満開!2300タイトル一挙50%OFFフェア(3/30まで) KADOKAWA/中経の実用書が50%オフ

文中敬称略

 

3月30日までの期間限定で、春満開!2300タイトル一挙50%OFFフェアが開催中、カドカワ・中経出版の実用書2300点が50%OFFとなっています。

 

http://amzn.to/2nvg7th

 

話題の本

佐藤亮子『「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法』3兄弟を灘中&東大へ導いた“奈良のゴッドマザー”が教える必勝法! この方法は失敗すると悲惨になる劇薬(親の経済力と体力・神経がまず持たない)。気に入った十分の一くらいを実行するとちょうどいいでしょう。

 

栗原類『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』8歳で発達障害と診断された著者はなぜ自分の才能を生かす場所を見つけられたのか。友人又吉直樹のインタビューも収録。

 

OJTソリューションズ『図解 トヨタの片づけ』「キレイがゴールじゃない。片づけは『成果を出す』ためのビジネスツール」世界のトップ企業の現場が培ってきたノウハウを「片づけ」というテーマに凝縮し、図やイラストでわかりやすく解説。これは家事ではなくビジネスに効く片づけ本。

 

松井忠三『無印良品が、世界でも勝てる理由 世界に“グローバル・マーケット"は、ない。』海外展開に失敗する企業が多い中、無印良品はどうして勝ち続けるのか。その成功の理由を「仕組み」「商品コンセプト」「戦略」「人材」などの切り口から解き明かします。

 

『しまい忘れ猫』猫たちの舌のしまい忘れに思わず癒される。国内外の「舌を出しっぱなしの猫」の写真を全77点掲載。

 

新海誠
『【電子特別版】ダ・ヴィンチ特集 新海誠の”言葉”』これは雑誌の特集記事を固定レイアウトのまま電子書籍にしたもの。新海へのインタビュー、『君の名は。』の立花瀧役神木竜之介との対談や、過去の作品の解説、新海誠によるブックガイドなど盛りだくさんな内容です。

新海誠『小説 言の葉の庭』2013年のアニメ映画の新海自身によるノベライス。 雨の新宿御苑を逢引きの舞台にした高校生と謎の女性のラブストーリーです。

 

新海誠『小説 秒速5センチメートル』2007年のアニメ映画の新海自身によるノベライズ。秒速5センチメートルは桜の花びらの落下する速度。世田谷の小学校のころから好きだった男女が親の転勤で遠距離恋愛しながら、他の異性が置き換わることを許せないまま、いつしか風化してゆくさまを描きます。

 

新海誠・大場感『小説 ほしのこえ』2002年の新海のアニメの大場によるノベライズ。地球で学生生活を送る少年と宇宙の彼方へとミッションを負って派遣された少女、離れ離れになった二人の物語。亜光速飛行により、二人の年齢も開いてゆくさまが宇宙時代の切なさを感じさせます。

 

IT系
松尾豊『人工知能は人間を超えるか』チェスや将棋でAIが人間を打ち負かすシンギュラリティの時代のAIの進化の歴史と未来を展望します。

エドワード・カストロノヴァ・伊能早苗『「仮想通貨」の衝撃』量販店のポイントカード、航空会社のマイレージから、数兆円が世界規模で流通する「ビットコイン」まで、「仮想通貨」の可能性とリスク、そして その未来像をわかりやすく解説します。


川上量生『ルールを変える思考法』ドワンゴ、角川の社長であった著者が、AIに負けない思考方法、新しい土俵をつくる方法についてのビジョンを紹介します。

レビュー

 

その他の科学書

 

長谷川英祐『働かないアリに意義がある』どんなアリの集団をとっても働かないアリが一定数存在するアリの世界を知ることで、人間の社会のあり方も同時に照らしてしまう生物学書の名著。

レビュー

 

著者で選ぶ本(五十音順)

池上彰『[図解] 池上彰の 世界の宗教が面白いほどわかる本』『[図解] 池上彰の 経済のニュースが面白いほどわかる本』小学生にもわかるように自らトレーニングを積んだ池上彰の解説はやはり日本一わかりやすいです。

 

イケダハヤト『武器としての書く技術』インターネットを活用しながら、いかにしてブロガーとして名をあげ、生計を立てるに至ったか、その基本スキルとしての書く技術の数々を公開しています。

レビュー

 

梅原大吾『一日ひとつだけ、強くなる。』「目標は低いほどいい」「勝負に感情はいらない」「技術より“視点”が大事」など世界に君臨するゲーマーの梅原大吾が語る勝つための方法論。

 

大前研一『「ビジネスモデル」の教科書』自身が学長を務めるBBT大学(ビジネスブレイクスルー大学)の講義の書籍化です。「もし自分が社長なら」とさまざまな企業の経営課題に取り組むシミュレーション方式で「戦略的思考」を学びます。

 

斎藤孝『大人のための読書の全技術』は多くの著作を世に送る著者の読書のノウハウの全公開。必読書50冊のリストも収録。

 

園子温『受け入れない』は、『ヒミズ』や『希望の国』の映画監督園子温による硬派のエッセーと詩のハイブリッド。自分の感性や信念に忠実に、既成概念や秩序を受け入れない反骨のマニフェスト。レビュー

 

苫米地英人『思考停止という病』自分で考える人は、自ら解決策を提案し、実践することで結果につながるが、自分で考えない人は、同じ間違いを何度でも繰り返す。脳科学者の著者が、情報過多の現代におけるメディアや政権による洗脳より脱却する方法を提示。

 

成毛眞『情報の捨て方 知的生産 私の方法』かつてはマイクロソフト日本社長として鳴らし、今は書評サイトHONZ代表も務める著者による遊びと仕事に通じるための情報の取捨選択方法とは?レビュー

 

堀江貴文・瀬戸内寂聴『生とは 死とは』二人の対談集『死ぬってどういうことですか?』を改題。原発問題以外の話題に関しては、年齢差を超えて息の合ったところを見せます。

 

その他のビジネス書・教養書・実用書
牧野知弘『こんな街に「家」を買ってはいけない』購入時1億5千万円もした郊外の戸建て住宅も今や3千万円でも売れない現状。住民の高齢化、崩壊するインフラ、空き家の増加、少子化と統廃校。かつての夢のマイホーム、ニュータウンの悲惨な現状を前に、今できることは何か。家を買った人も、買う予定の人も、相続する人も必読の一冊。

 

大村大次郎『お金の流れでわかる世界の歴史』『お金の流れで読む日本の歴史』

国税庁の職員であった著者が、お金をキーワードとしたユニークな世界史の見方、日本史の見方を披露。節税関係の本が多い著者ですが、実はすでに30以上の歴史書を発表している歴史通。

 

toshi 『ゼロから学ぶプロの技 神技作画』イラストを描く人が突き当たる問題をQ&A形式で解説し、ステップバイステップでプロの技を最短コースで学べる指導書。


田村慶子・本田智津絵『シンガポール謎解き散歩』楽しい謎解きをからめながら、シンガポールの土地と歴史を掘り下げる観光案内。

柿崎一郎『タイ謎解き散歩』同じシリーズのタイ編。タイ各地を紹介しながら、タイの地理と歴史、文化に秘められた数々の謎を解き明かす観光案内。

 


下川裕治、中田浩資『ディープすぎるユーラシア縦断鉄道旅行』究極の鉄道旅行として、シンガポールからスタートし、バンコク、ヤンゴン、北京、ウランバートル、モスクワ、サンクトペテルスブルグ、ムルマンスクまで、ユーラシア大陸19000キロを縦断する鉄の書。

(C) 2017 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.